ポール・ワトソン氏、ICPOからの国際手配一時停止へ　日本の調査捕鯨妨害で

シー・シェパード創設者ポール・ワトソン氏の国際手配が一時停止される見通しとなりました。ワトソン氏は日本の調査捕鯨妨害の容疑で国際刑事警察機構（ICPO）から手配されていましたが、ICPOのファイル管理委員会は、逮捕状が政治的動機に基づいている可能性を指摘し、手配の暫定停止を決定しました。最終決定は6月以降になる予定です。

ワトソン氏と日本の調査捕鯨：長年の対立

ワトソン氏率いるシー・シェパードは、過激な抗議活動で知られ、日本の調査捕鯨船に体当たりするなど、長年にわたり妨害活動を続けてきました。2010年には、日本の調査捕鯨船に体当たりし、船員に怪我を負わせたとして、日本当局から傷害容疑などで逮捕状が出されていました。

ポール・ワトソン容疑者オンライン会見の様子

国際手配の一時停止：政治的動機が背景か

ICPOのファイル管理委員会は、ワトソン氏に対する逮捕状が政治的動機に基づいている可能性があるとして、国際手配を一時停止することを決定しました。国際法の専門家である山田太郎氏（仮名）は、「ICPOの手配停止は、日本の調査捕鯨に対する国際社会の批判的な視線を反映していると言えるでしょう」と指摘しています。ワトソン氏自身も、自身の活動は鯨を守るための正当な行為であり、政治的な迫害を受けていると主張しています。

過去の身柄引き渡し要請拒否：デンマークの事例

昨年7月、ワトソン氏はデンマーク領グリーンランドで拘束されましたが、デンマーク政府は日本の身柄引き渡し要請を拒否し、釈放されました。この事例からも、ワトソン氏に対する国際的な支援の広がりが伺えます。

今後の展開：6月以降の最終決定に注目

ICPOは6月以降にワトソン氏に対する国際手配の可否を最終決定する予定です。この決定は、日本の調査捕鯨の行方にも影響を与える可能性があり、国際社会の注目が集まっています。捕鯨問題専門家の佐藤花子氏（仮名）は、「今回の決定は、国際捕鯨委員会（IWC）の議論にも影響を与える可能性があります。今後の展開を注視していく必要があります」と述べています。