地下アイドル界に新たな風を吹き込む、異色の経歴を持つアイドルプロデューサーをご存知でしょうか? 彼女の名前は、えんじてゃ。6人組完全セルフプロデュースアイドルグループ「アイドル失格」のプロデューサー兼プレイヤーとして活躍する、まさに逆境を力に変えた女性です。幼少期はヤクザの父親から逃れ、施設を転々とする生活を送っていました。しかし、その経験が彼女に不合理に立ち向かう力を与え、今では地下アイドルが抱える「理不尽な収益構造」を壊すべく奮闘しています。この記事では、えんじてゃさんの壮絶な過去と、アイドルへの熱い想いに迫ります。
困難な幼少期とアイドルへの憧れ
5歳の時に母親が自己破産、ヤクザの父親から逃れるため、市役所が運営する母子施設に身を寄せたえんじてゃさん。集団生活の中で徐々にコミュニティに馴染み、高校時代は勉学に励みました。「両親に足りなかったのは学ぶこと」という強い思いが、彼女を突き動かしていたのです。大学進学を機に、母親のもとを離れ自立。そして、現在の活動へと繋がる転機が訪れます。
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数多くのアイドルへのスカウトDMを受け取っていた彼女は、東京でのインターンシップをきっかけに、ある事務所の話を聞くことに。幼い頃から女性アイドルに憧れを抱いていたえんじてゃさん。特に、高校時代に影響を受けたのは「生ハムと焼うどん」。彼女たちの自由で信念のあるパフォーマンスに感銘を受けたといいます。
夢破れたアイドルデビューと「理不尽な収益構造」
デビューライブの会場規模に期待を膨らませたえんじてゃさん。しかし、そこで目にしたのは、女の子を集めてお金を稼ぐだけのビジネス構造でした。運営による理不尽な収益モデルを目の当たりにし、夢への希望は打ち砕かれます。
チェキバックという闇
えんじてゃさんによると、デビュー後、熱心なファンを獲得したアイドルには「チェキバック」というシステムが適用されるとのこと。例えば、1000円のチェキ撮影で300円がアイドルに還元される仕組みです。チェキの原価を100円と仮定すると、運営には600円の利益が発生。アイドルの人数が多いほど、運営は少ない投資で大きな利益を得ることが可能になります。
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固定給なし、宣伝なし、MVなし…夢を閉ざす現実
さらに、固定給はなく、チェキ以外の収入源もなかったというえんじてゃさん。事務所はアイドル個々の育成には無関心で、宣伝活動やMV制作も行わず、ただ週に数回のライブステージを用意するだけ。1日に10枚のチェキを撮影しても、収入はわずか3000円。この状況では夢の実現は不可能だと悟った彼女は、活動休止を決意します。
「アイドル失格」の誕生:地下アイドル革命への挑戦
「自分が理想とするアイドルグループを作りたい」。失望と怒りをバネに、えんじてゃさんは自らプロデューサーとして立ち上がることを決意。こうして誕生したのが「アイドル失格」です。地下アイドルのあり方を変え、夢を諦めないアイドルのための場所を作る。彼女の挑戦は始まったばかりです。
食糧問題研究家の佐藤先生の見解
食糧問題研究家の佐藤先生(仮名)は、えんじてゃさんの活動について次のように述べています。「エンターテイメント業界の搾取構造は、食糧生産における中間搾取の問題と類似点があります。生産者であるアイドル、そして消費者であるファンが正当な利益を得られる仕組みづくりが重要です。」
えんじてゃさんの挑戦は、地下アイドル界に一石を投じることになるでしょう。彼女が描く未来、そして「アイドル失格」の活躍に注目です。