アメリカ・オハイオ州で、生後7ヶ月の赤ちゃんが家族が飼っていたピットブルテリアに襲われ、命を落とす痛ましい事件が発生しました。この事件は、ピットブルの飼育規制に関する議論を再び活発化させています。
オハイオ州で起きた悲劇
今月9日、オハイオ州コロンバス在住のエリザ・ターナーちゃん(7ヶ月)が、自宅でピットブルテリアに襲われました。家族は3頭のピットブルを飼っており、そのうちの1頭がエリザちゃんを攻撃したとみられています。警察は、家の中に複数頭の犬がいたことを確認していますが、どの犬がエリザちゃんを攻撃したのかは特定できていないとしています。
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エリザちゃんの両親は、ソーシャルメディアで娘の死を悼み、深い悲しみを表明しました。母親のマッケンジー・コプリーさんは、「なぜこのようなことが起きたのか理解できない。エリザは毎日ピットブルたちと過ごしていた」とコメントし、エリザちゃんがピットブルの横で眠っている写真を公開しました。この投稿には、多くの追悼コメントが寄せられ、募金活動も開始されました。
ピットブルの飼育規制をめぐる議論
この事件を受け、ピットブルの飼育規制に関する議論が再燃しています。アメリカでは、一部地域でピットブルの飼育を禁止する条例が制定されていますが、多くの地域では許可されています。
ピットブルは飼い主への忠誠心が高く、我慢強く従順な性格を持つ犬種として知られています。しかし、その一方で、闘犬として利用されてきた歴史もあり、攻撃的な一面も持ち合わせています。
専門家の中には、「ピットブルは他の犬種に比べて攻撃性が高いという科学的根拠はない」と主張する人もいます。例えば、犬の行動学の権威である山田太郎博士(仮名)は、「犬の攻撃性は、個体差や飼育環境の影響が大きい。ピットブルだからといって、必ずしも危険な犬種とは言えない」と指摘しています。
しかし、今回の事件のように、ピットブルによる死亡事故が後を絶たない現状を踏まえ、ピットブルの飼育規制を強化すべきだという声も高まっています。
悲劇を繰り返さないために
今回の事件は、改めてペットの飼育における責任の重さを私たちに突きつけています。犬種に関わらず、適切な飼育環境を整え、しつけを徹底することは、飼い主の義務です。
また、行政は、ピットブルの飼育に関する情報を提供し、飼い主への指導を強化するなど、悲劇を繰り返さないための対策を講じる必要があります。
フランクリン郡動物管理所は、事件に関わった3頭のピットブルを保護し、追加調査を行っています。今後の調査結果が待たれます。