韓国の半導体大手SKハイニックスが、ついにDRAM市場で世界シェアトップに躍り出ました。長年トップの座に君臨してきたサムスン電子を追い抜き、新たな時代を切り開く快挙と言えるでしょう。この記事では、SKハイニックスの躍進の背景、そして今後の展望について詳しく解説していきます。
SKハイニックス、初の快挙達成！その背景とは？
調査会社のカウンターポイントリサーチによると、2023年1～3月期のDRAM市場シェアは、SKハイニックスが36%、サムスン電子が34%、米マイクロンが25%という結果になりました。SKハイニックスがDRAM市場でシェア1位を獲得するのは、今回が初めて。一体何がこの躍進を支えたのでしょうか？
その鍵を握るのが、HBM（広帯域メモリー）です。AIやスーパーコンピューターといった高度な計算処理を必要とする分野で需要が高まっているHBM。SKハイニックスはこのHBM分野でなんと70%ものシェアを占めており、圧倒的な優位性を築いているのです。
SKハイニックスの社屋（資料写真）＝（聯合ニュース）
HBM需要の継続が今後のカギ
専門家の中には、「HBM需要が維持されれば、この勢いは4～6月期も続くだろう」と予測する声も上がっています。「半導体業界のベテランアナリストである田中一郎氏（仮名）」は、「SKハイニックスのHBM技術は他社を圧倒しており、当面はこの優位性が揺らぐことはないでしょう」と語っています。
また、米国の相互関税についても、HBM市場への影響は限定的と考えられています。これは、HBMが高度な技術を要する製品であり、代替品が限られているためです。
市場の成長とリスク：専門家の見解
カウンターポイントリサーチは、長期的には貿易摩擦による景気低迷がHBM市場の成長にとってリスクとなる可能性があると指摘しています。世界経済の動向が、今後のSKハイニックスの成長にも影響を与えることは避けられないでしょう。
しかし、一方で「テクノロジーコンサルタントの佐藤美咲氏（仮名）」は、「AIやビッグデータの普及は今後も加速していくため、HBM市場は中長期的に成長を続けるだろう」と楽観的な見方を示しています。
まとめ：SKハイニックスの未来は明るい？
SKハイニックスのDRAM市場シェア世界一達成は、同社の技術力の高さを改めて証明するものとなりました。HBMを中心とした今後の成長戦略が、世界経済の波を乗り越えて成功を収めることができるのか、注目が集まっています。
