五木寛之氏が語る、阿佐田哲也と小島武夫の意外な素顔とは?

五木寛之氏の著書『忘れ得ぬ人 忘れ得ぬ言葉』から、麻雀界の巨匠、阿佐田哲也と小島武夫の知られざる一面をご紹介します。伝説の雀士たちの意外な言葉、そして五木氏との交流から見えてくる人間味あふれるエピソードをお届けします。

阿佐田哲也との北海道への旅

「麻雀放浪記」の著者として知られる阿佐田哲也、本名・色川武大氏。多くの麻雀ファンにとって、まさに神様のような存在です。五木寛之氏と阿佐田氏の出会いは1966年の春。駆け出し作家だった五木氏にとって、都会的で博識な阿佐田氏は眩い存在でした。育った環境もまるで違う二人ですが、不思議な縁で長年の交流が始まりました。

ある時、二人は麻雀をするために北海道へ旅立ちました。当時、北海道で「ムツゴロウ動物王国」を運営していた畑正憲氏もまた、麻雀好きとして知られていました。阿佐田氏、畑氏、そして五木氏という異色の組み合わせでの麻雀旅行。一体どんなドラマが生まれたのでしょうか?

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飛行機の中で漏らした本音

北海道へ向かう飛行機の中、広大な原野を眺めながら阿佐田氏が何かを呟きました。五木氏が尋ねると、阿佐田氏は「普通の職業に就きたかった」と照れくさそうに答えたのです。「雀聖」と呼ばれ、麻雀の世界で輝かしい功績を残した阿佐田氏。その意外な言葉に、五木氏は驚きを隠せませんでした。

「麻雀プロリーグ解説者協会」代表理事・梶本琢程氏も、「阿佐田先生は麻雀以外の仕事にも興味を持っていたと聞いています。多才な方でしたから、きっと他の分野でも成功したでしょう」と語っています。

小島武夫との出会い

「ミスター麻雀」の異名を持つ小島武夫氏。日本プロ麻雀連盟の創設者であり、麻雀界に多大な貢献をした人物です。五木氏と小島氏の出会いは、ある麻雀大会でした。当時、既に著名人だった小島氏に対し、五木氏は緊張していたそうですが、小島氏は気さくに話しかけてくれたといいます。

小島武夫の意外な一面

華やかな麻雀の世界で活躍する小島氏ですが、実は非常に几帳面な性格だったそうです。五木氏によると、小島氏は麻雀牌の並べ方にもこだわりがあり、常に完璧な状態を保っていたとのこと。「料理研究家の土井善晴先生のように、丁寧な所作が印象的でした」と五木氏は振り返ります。

偉大な雀士たちの素顔

阿佐田哲也と小島武夫。麻雀界のレジェンドとして知られる二人ですが、五木氏との交流を通して見えてきたのは、意外な素顔と人間味あふれる姿でした。華やかな舞台の裏側にある、彼らの葛藤や想いに触れることで、より一層二人の偉大さを実感することができます。

まとめ

この記事では、五木寛之氏の著書『忘れ得ぬ人 忘れ得ぬ言葉』から、阿佐田哲也と小島武夫の知られざる一面をご紹介しました。伝説の雀士たちの意外な言葉、そして五木氏との交流から見えてくる人間味あふれるエピソードは、麻雀ファンのみならず、多くの人々の心に響くのではないでしょうか。ぜひ、五木氏の著書で二人の魅力に触れてみてください。