10年以上前のセクハラ疑惑で揺れる石橋貴明氏。事務所を通じ謝罪を表明しましたが、世間からの批判は比較的穏やかです。謝罪の内容はもちろんのこと、がん公表のタイミングが世論に大きく影響したと考えられます。この記事では、石橋氏の謝罪対応を危機管理の専門家の見解を交えながら分析し、その背景を探ります。
石橋貴明氏、セクハラ疑惑で謝罪
元フジテレビ社員へのセクハラ疑惑が報じられた石橋貴明氏。事務所を通じ、疑惑については「記憶が曖昧」としつつも、不快な思いをさせてしまったことを謝罪しました。
石橋貴明氏
謝罪文では、深酒をしていたため詳細な記憶がないとしながらも、相手女性の主張を認める形となりました。危機管理コミュニケーション専門家の増沢隆太氏は、事実関係を争わず速やかに謝罪した点を評価しています。「過去の出来事を証明することは困難なため、素直に非を認めたことは危機管理対策として適切」と増沢氏は分析します。
病気公表のタイミングが批判を抑制？
石橋氏は謝罪文発表の少し前に、食道がんと咽頭がんを患っていることを公表していました。このタイミングが、世論の反応に大きく影響したと増沢氏は指摘します。「病気の人への批判は弱まる傾向がある。偶然とはいえ、病気公表のタイミングが沈静化に寄与したことは否めない」と述べています。
保奈美さんと石橋貴明氏
謝罪文に見る危機管理のプロの技
謝罪文では「羽目を外した」という表現が使われていますが、これも慎重に選ばれた言葉だと増沢氏は分析。「当たり障りのない表現で、誤解を招かないよう配慮されている」と指摘します。
また、事務所を通じた謝罪という形式も適切だったと評価。「過去のタレントによるSNSでの直接謝罪が炎上した例を踏まえ、事務所のフィルターを通すことでリスクを軽減している」と分析します。
中居正広氏の謝罪との比較
中居正広氏も過去の女性トラブルで謝罪しましたが、その際には「今後の芸能活動についても支障なく続けられる」という一文が反発を招きました。増沢氏は、中居氏の謝罪文は弁護士が作成した可能性が高く、法的な観点のみで作成されたことが炎上の原因だと推測します。一方、石橋氏の謝罪文は、世論の反応を予測し、より緻密に練られたものだと分析しています。
まとめ：謝罪のタイミングと内容が世論を左右
石橋氏のセクハラ疑惑に対する謝罪は、病気公表のタイミングと、綿密に練られた謝罪文の内容が相まって、比較的穏やかな世論の反応につながったと考えられます。謝罪の仕方ひとつで世間の反応が大きく変わることを改めて示す事例と言えるでしょう。
