青山学院大学:『大学図鑑!』が見る「おしゃれでチャラい」イメージのその先

25年以上にわたり多くの読者に選ばれてきた『大学図鑑!』の最新版が、青山学院大学(青学)のリアルな学生生活に迫ります。5000人超の学生・OB・OGの声に基づいた本書が描くのは、世間で先行するイメージとは一味違う学生たちの姿です。政治社会ニュースに関心のある読者へ、日本の大学文化の一断面としてお届けします。

世間の青学イメージとその背景

青学と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、「おしゃれ」「チャラい」「遊んでいそう」「お金持ちが多い」「芸能人の子どもがいる」といったイメージでしょう。都心の一等地、青山というロケーションに加え、近年の箱根駅伝での活躍は、その注目度を一層高めています。誘惑の多い環境は、こうしたイメージを後押ししています。

青山学院大学の学生生活イメージ青山学院大学の学生生活イメージ

見た目と異なる学生のリアル

しかし、『大学図鑑!』によれば、青学の学生全体の約8割は、世間のイメージとは異なる「普通」あるいは「地味」なタイプです。一見するとやる気に欠けた「今どきの大学生」に見えるかもしれませんが、ゼミ活動、サークル、そして就職活動など、自分が「やるべき」と認識した場面では非常に真面目に取り組みます。「ONとOFFがはっきりしている人が多い」というのが、学生からの声です。特に英語学習を真剣に志して入学した学生は、周囲の雰囲気に流されず学習に励んでいます。

付属出身者とキャンパス事情

付属校からの内部進学者は学生全体の1割にも満たない少数派ですが、おしゃれで裕福な家庭の出身者が多く、入学当初は目立つ存在です。著名人の子どもがいることも事実です。しかし、育ちの良さからか威張ることはなく、大学から入学した学生との間に大きな壁はありません。ちなみに、小・中から青学に上がった学生は、高校からよりもさらにセレブ度が高い傾向にあります。学力については様々な見方がありますが、「試験前のノート回しなど、要領の良さは超一流」と、ある種の能力として評価されています。

キャンパスについても触れておくと、以前は低学年が相模原、高学年が青山でしたが、現在は文系学部中心に1年生から青山キャンパスです。理系学部は4年間相模原キャンパスですが、こちらは設備が非常に新しく、環境面での不便さは感じられないでしょう。

青学の学生生活は、華やかなイメージの裏で、多くの学生が現実的に学び、遊び、将来を見据えてON/OFFを切り替えながら過ごしています。『大学図鑑!』は、そうした多様な学生の実像を伝えています。