徳川埋蔵金伝説:3代目トレジャーハンター水野智之氏の執念と波乱万丈の人生

赤城山の地中深くに眠るとされる徳川埋蔵金。その伝説に魅せられ、人生を捧げた人々がいます。今回は、3代目トレジャーハンターとして知られる水野智之氏の人生と、その壮大な挑戦に迫ります。

スコップ片手に夢を追う男、水野智之氏

水野智之氏は、祖父と父から受け継いだ徳川埋蔵金の夢を追い続け、赤城山中で過酷な発掘作業を続けました。報道カメラマンの橋本昇氏が捉えた氏の姿は、まさに「埋蔵金に憑りつかれた男」そのものでした。橋本氏の新刊『追想の現場』(鉄人社)では、その驚くべき人生が鮮やかに描かれています。

水野智之氏水野智之氏

毎日6時間の格闘:執念の発掘作業

水野氏は、毎日6時間もの間、スコップを手に土と格闘していました。直径3メートルもの巨大な穴を掘り進み、一歩一歩埋蔵金へと近づこうとしていたのです。穴の中は暗く湿っぽく、危険も伴う過酷な環境でした。落盤の危険性もある中、水野氏は「よっしゃ!」という掛け声とともに、強い意志を持って作業に臨んでいたといいます。

テレビ出演で一躍有名に:そしてその後…

1990年、水野氏はテレビ番組の企画で、ブルドーザーやユンボを使った大規模な発掘作業を行いました。番組は、埋蔵金発見間近という期待感を煽り、大きな話題を呼びました。しかし、これはあくまでエンターテイメント。埋蔵金が見つかるはずがないことは、制作側も承知の上だったようです。

掘削作業の様子掘削作業の様子

徳川埋蔵金伝説:ロマンと現実の間で

水野氏の挑戦は、徳川埋蔵金伝説の持つ不思議な魅力を改めて私たちに教えてくれます。一攫千金を夢見て、人生を捧げる人々の情熱。それは、現実とロマンが入り混じった、まさに人間ドラマと言えるでしょう。 埋蔵金は未だに見つかってはいませんが、水野氏をはじめとするトレジャーハンターたちの物語は、これからも語り継がれていくことでしょう。

夢を追い求めた男の軌跡

水野智之氏の物語は、夢を追い求めることの素晴らしさと、その難しさを感じさせます。彼が生涯をかけて探し求めた徳川埋蔵金は、今もなお赤城山のどこかに眠っているのでしょうか。その答えは、誰にもわかりません。しかし、水野氏の情熱と執念は、私たちに大きな感動を与えてくれます。