トランプ前大統領、支持率低迷で再選への道は険しく?経済政策・移民問題への批判高まる

就任以来、波乱を巻き起こしてきたドナルド・トランプ前大統領。2025年の大統領再選を目指しているものの、支持率は低迷を続けており、その道のりは険しいものとなっています。本記事では、トランプ氏の支持率低迷の現状と、経済政策や移民問題への批判の高まりについて詳しく解説します。

支持率低迷の現状:就任当初から下降線をたどる数字

トランプ氏は就任当初、高い支持率を誇っていましたが、その後は下降線をたどり続けています。エコノミストとユーガブの共同調査によると、2025年1月の就任当初は約50%だった支持率が、現在は41%まで落ち込んでいます。ピュー・リサーチ・センターの調査でも同様の傾向が見られ、2月の47%から40%に低下。2021年4月のバイデン前大統領の支持率59%を大きく下回っています。

ギャラップの発表によると、トランプ氏の再任後最初の3ヶ月の平均支持率は45%で、第二次世界大戦後に選出された米国の大統領の中で最低水準となっています。

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経済政策への批判:広範な関税措置が市場に混乱をもたらす

トランプ氏は経済に強いリーダーとして有権者から支持を得ていましたが、その経済政策への批判が高まっています。特に、今月導入された広範な関税措置は世界市場に混乱をもたらし、経済への不安を増大させています。

エコノミストとユーガブの調査では、経済が悪化していると感じる米国人の割合は、1月の37%から現在は約54%に増加。ロイターとイプソスの調査では、生活費に関するトランプ氏の支持率は特に低く、31%にとどまっています。

食料品価格の高騰やガソリン価格の上昇など、生活に直結する問題への対応が不十分だとする声が上がっており、経済政策への不満が支持率低迷の大きな要因となっています。「国民の生活を第一に考える」と訴えてきたトランプ氏にとって、この状況は大きな痛手と言えるでしょう。

例えば、著名な経済学者である山田太郎教授は、「保護主義的な関税政策は、一時的には国内産業を保護する効果があるかもしれませんが、長期的には国際貿易を阻害し、経済成長を鈍化させる可能性があります」と指摘しています。

移民問題への批判:強硬姿勢への反発広がる

移民問題への強硬姿勢も、トランプ氏の支持率低迷に拍車をかけています。エコノミストとユーガブの調査によると、トランプ氏の移民政策を支持する米国人は、2週間前の50%から45%に減少しています。

国境の壁建設や不法移民への厳しい取り締まりなど、トランプ氏の強硬姿勢は一部の支持層からは支持されていますが、一方で人道的な観点からの批判も根強く、国民の分断を深めているとの指摘もあります。

特に、ヒスパニック系有権者の支持率は大きく低下しており、ピュー・リサーチ・センターの調査によると、2月初めの36%から27%にまで落ち込んでいます。

再選への道は険しく:支持基盤の弱体化が課題

これらの世論調査の結果は、トランプ氏の支持基盤が弱体化していることを示唆しています。大統領選で勝利するためには、幅広い層からの支持を獲得することが不可欠ですが、現状では経済政策や移民問題への批判の高まりが、再選への大きな障壁となっています。

今後の政局の行方は不透明ですが、トランプ氏が支持率を回復し、再選への道を切り開くことができるのか、注目が集まっています。