国民民主党、選択的夫婦別姓で揺らぐ保守路線 党内「隠れ左派」の動向が焦点

国民民主党が選択的夫婦別姓制度導入を巡り、岐路に立たされています。保守層からの支持拡大を目指す一方で、党内には制度導入を強く推進するリベラル派も存在し、党内における意見の相違が鮮明になっています。今後の対応次第では、夏の参院選に向けた戦略にも大きな影響を与える可能性があります。

玉木代表、早期導入に慎重姿勢 連合からの要請にも慎重な対応

4月24日、連合の芳野友子会長から選択的夫婦別姓制度の早期導入を求める要請を受けた玉木雄一郎代表は、立憲民主党が提出する民法改正案の衆院法務委員会での可決は困難であるとの見解を示しました。玉木氏は、保守層にも配慮した婚姻前の旧姓に法的効力を付与する案を検討するなど、早期導入には慎重な姿勢を崩していません。

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党内リベラル派、早期導入を主張 円より子氏を中心とした動きが活発化

一方、党内リベラル派からは早期導入を求める声が上がっています。党男女共同参画推進本部長を務める円より子衆院議員は、衆院選での公約を理由に早期導入の必要性を強調。立憲民主党案への賛同も視野に入れるなど、積極的な姿勢を見せています。

保守とリベラルのせめぎ合い 党執行部の決断が今後の鍵

玉木代表と榛葉賀津也幹事長は党執行部として最終的な決断を下す立場にあり、党の路線を決定づける重要な役割を担っています。榛葉氏は党内のリベラル派への牽制を強めており、今後の党執行部の対応が注目されます。

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選択的夫婦別姓を巡る党内対立 参院選への影響は必至

国民民主党は、憲法改正や安全保障政策において保守的な立場を打ち出し、支持層の拡大を図ってきました。しかし、選択的夫婦別姓制度導入を巡る党内対立は、党のイメージに影響を与える可能性があります。「家族の絆を守る会」のような団体からの反発も予想され、今後の対応次第では、支持基盤の動揺を招くことも考えられます。

党内では、玉木氏と榛葉氏を中心とした保守派と、円氏を代表とするリベラル派のせめぎ合いが激化しています。選択的夫婦別姓制度導入に対する最終的な判断は、国民民主党の将来を左右する重要な分岐点となるでしょう。今後の動向から目が離せません。