ロシア軍参謀総長のゲラシモフ氏はプーチン大統領に対し、ウクライナ軍による越境攻撃を受けていたクルスク州を完全に奪還したと報告しました。注目すべきは、ゲラシモフ氏が北朝鮮軍の支援を受けての奪還作戦であったことを公式に認めた点です。これは、北朝鮮のウクライナ紛争への参戦をロシア側が初めて公式に認めた事例となります。今回の発表は、今後のウクライナ情勢に大きな影響を与える可能性があります。
クルスク州奪還と北朝鮮の参戦
ロシア大統領府が公開した映像によると、ゲラシモフ氏はオンラインでプーチン大統領に報告を行いました。ゲラシモフ氏は、クルスク州奪還作戦において北朝鮮軍から相当の支援を受けたと述べ、ロ朝間で締結された包括的戦略パートナーシップ条約に基づく参戦であったことを明らかにしました。さらに、ロシア軍と共に戦闘任務に就いた北朝鮮兵の高い職業意識と不屈の精神を称賛しました。
alt_text
ウクライナ軍参謀本部は、クルスク州における防衛作戦は継続中であると発表し、ロシア側の主張を否定しています。ウクライナ側にとって、ロシア領の一部制圧は将来の領土交渉における重要なカードとなるはずでした。もしロシア側の主張が事実であれば、ゼレンスキー政権にとって大きな痛手となるでしょう。プーチン大統領は、ウクライナ側の試みは完全に失敗したと述べ、ウクライナの敗北が近いことを強調しました。
戦況と今後の影響
ゲラシモフ氏は、越境攻撃によってウクライナ軍の兵士7万6千人以上が死傷したと主張しています。この数字の真偽は不明ですが、クルスク州をめぐる攻防が激しかったことを示唆しています。
alt_text
北朝鮮の参戦は、国際社会に大きな波紋を広げることが予想されます。 専門家の中には、「北朝鮮の軍事介入は、紛争の長期化と更なる泥沼化を招く可能性がある」と指摘する声も上がっています。(国際政治学者 田中一郎氏[仮名])今後の情勢については、各国の動向を注視していく必要があります。
ウクライナ紛争の終結が見通せない中、クルスク州の奪還と北朝鮮の参戦は、新たな局面を迎えたことを意味します。今後の展開が注目されます。