安倍晋三元首相(当時67)が参院選の応援演説中に銃撃されて死亡した事件から8日で3年。関係者によると、殺人罪などで起訴された山上徹也被告(44)は、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に高額献金した母親(72)との面会をしていないという。
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複数の関係者によると、山上被告の母親は、被告が勾留されている大阪拘置所を繰り返し訪れて面会を希望したが、実現していないという。母親は手紙も書いたが、継続的なやり取りには至っていない模様だ。
母親が総額で1億円を超えるとされる献金をして生活苦を強いられたことで、山上被告には複雑な感情があると関係者はみている。
一方、大阪拘置所には、英検1級の問題集や歴史関連の書籍などが支援者らから差し入れられている。
山上被告の初公判は10月28日に開かれる。
銃撃現場となった奈良市の近鉄大和西大寺駅近くには8日まで献花台が設置される予定。
現場は事件後、整備されて様変わりした。
安倍氏が選挙演説に立ったガードレールに囲まれた「中州」はなくなり、車道として舗装された。当時、大勢の聴衆が集まった歩道は拡幅され、人工芝の広場は市民の憩いの場となっている。交差点の二つの角には花壇が整備され、ハイビスカスなどが植えられている。
朝日新聞社