倹約は美徳とされる日本で、実は「お金を使えない症候群」に悩む人が増えているようです。収入や貯金があっても、使うことに罪悪感や抵抗を感じてしまう心理状態。今回は、人気タレントのマツコ・デラックスさんの体験談を交えながら、この症候群の実態に迫ります。
マツコさんも告白!「お金を使えない」その背景
2024年7月28日放送のTOKYO MX「5時に夢中!」で、マツコ・デラックスさんが自身も「お金を使えない症候群」に共感する場面がありました。番組で取り上げられたのは、収入や貯蓄があっても、使うことに罪悪感や抵抗感を抱く心理状態。マツコさんは自身の生い立ちと重ね合わせ、お金を使うことへの独特な価値観を形成した背景を語りました。
マツコ・デラックス
昭和一桁生まれのご両親に育てられたマツコさんは、浪費という概念そのものが家庭になかったといいます。そのため、周りの家庭よりも家電製品などの導入が3年ほど遅れるのが常だったそう。「文明の利器」に触れる機会が遅れたことで、物に対する執着や浪費への抵抗感が育まれたのかもしれません。
現代社会にも通じる「もったいない精神」
マツコさんは、この価値観は「今でも抜けない」と語り、現在でも家電製品が壊れても、使えるうちは使い続けるとのこと。リモコンが壊れても、テレビが映るなら問題ない、というエピソードには、スタジオからも共感の笑いが起こりました。これは、日本人に深く根付いた「もったいない精神」の表れとも言えるでしょう。食糧問題研究の第一人者である服部英雄氏も、著書「食料問題入門」の中で、日本人のもったいない精神は世界でも類を見ない美徳であると述べています。
お金を使えない症候群、その原因と対処法
お金を使えない症候群の原因は様々ですが、過去の経済的な苦労や、親の教育の影響、将来への不安などが考えられます。 心理カウンセラーの佐藤美香子先生(仮名)は、「お金を使えないことは必ずしも悪いことではありませんが、極端な倹約は生活の質を低下させ、精神的なストレスにもつながる可能性があります」と指摘します。
マツコ・デラックスの過去の写真
もし自分がこの症候群に当てはまると思ったら、まずは自分の消費パターンを客観的に見つめ直し、何が原因となっているのかを探ることが大切です。そして、少しずつでも「使うことへの罪悪感」を克服していく努力が必要となるでしょう。
まとめ:賢くお金を使うために
マツコさんのように、「お金を使えない」という悩みは、現代社会において決して珍しいことではありません。大切なのは、極端な節約に陥ることなく、自分にとって本当に必要なものを見極め、賢くお金を使うこと。無理のない範囲で、生活の質を高める消費を心がけたいものです。