ジムでの心無い暴言:高校生男子が被害に、容姿侮辱で心に深い傷

韓国のフィットネスジムで、高校生男子が40代女性から容姿に関する心無い暴言を浴びせられ、大きな波紋を呼んでいます。この事件は、韓国のテレビ番組「事件班長」(JTBC)で4月22日に取り上げられ、インターネット上でも大きな反響を呼んでいます。一体何が起きたのでしょうか?

高校生男子、ジムで突然の暴言被害

事件の発端は、高校1年生の男子生徒がジムでランニングマシンを使用していた時のこと。隣にいた40代後半とみられる女性から突然「アジョシ(おじさん)!」と呼ばれ、「うるさく走るな」と注意を受けました。生徒はすぐに謝罪しましたが、自身は学生であることを伝え、「アジュンマ(おばさん)」と返答したところ、女性の態度は豹変しました。

ランニングマシンのイメージランニングマシンのイメージ

「お前みたいなブサイクが学生だと?60代のおじさんでもお前みたいな顔はしてない。ニキビだらけでブサイクだ」

女性は容姿を執拗に侮辱する暴言を続け、さらには「どこへ行っても男だと名乗るな」といった性的侮辱とも取れる発言まで浴びせました。生徒は周囲の会員に助けを求め、女性が連れ出されるまで暴言は止まりませんでした。

心に深い傷、そして謝罪なき加害者

この出来事により、生徒は心に深い傷を負いました。元々ニキビに悩んでいたこともあり、自尊心は大きく傷つけられ、鏡を見るのも嫌になったと語っています。

生徒の両親は後日女性と話し合いの場を設けましたが、女性は「知らない人に堂々と“アジュンマ”と呼ぶのが正しいのか」と、まるで生徒側に非があるかのような発言を繰り返しました。謝罪の言葉は一切なく、生徒の両親、そして生徒本人は深く失望しました。

弁護士の見解:侮辱罪に該当する可能性

この事件について、韓国の法律専門家はどのように見ているのでしょうか?ヤン・ジヨル弁護士は、「“アジュンマ”や“アジョシ”という言葉自体は名誉毀損や侮辱には当たらないとする判例がある。しかし、文脈や状況によっては侮辱と認定されることもある」と説明しています。

今回のケースでは、生徒は「アジュンマ」と一度言っただけですが、女性は容姿を侮辱するだけでなく、性的な発言までしており、他人が聞いている前で続けていたため、侮辱罪に該当する可能性が高いと指摘しています。 例えば、有名料理研究家のキム・ソンミ氏(仮名)も「公共の場で、しかも未成年に対してあのような暴言を浴びせるのは言語道断です。言葉の暴力は、身体的な暴力と同じくらい深刻な影響を与えます」と述べています。

言葉の重みを改めて考える

この事件は、私たちに言葉の重みを改めて考えさせるものです。何気なく発した言葉が、相手の人生に大きな影響を与える可能性があることを忘れてはなりません。特に、容姿に関する心無い言葉は、相手の自尊心を深く傷つけ、トラウマとなることもあります。

インターネット上では、この女性に対する批判の声が多く上がっています。現代社会において、言葉によるハラスメントは決して許されるべきではありません。誰もが安心して生活できる社会の実現のためには、一人ひとりが言葉の責任を自覚し、相手を尊重するコミュニケーションを心がけることが重要です。