“2億円トイレ”に「パンフレット」「石」「繊維」など異物が 「使用不可」誤情報を受け、建築士が異例の説明


【画像】5月5日17時ごろの大阪・関西万博の”2億円トイレ”の様子

 トイレ5は、赤や黄、青などのカラフルなデザインの大規模なトイレだ。いわゆる「2億円トイレ」として物議を醸していた。米澤氏によれば、建設費に関し、予定工事金額は解体費用を含む計1億5000万円まで引き下がっているという。このトイレには46基が設置されている。

■「本来トイレに流してはいけない異物が流入した」

 SNS上で拡散したのは、トイレ5に設置された46基の半分が「メンテナンス中」になっていたというX投稿だ。また、「全部を動かすと水圧が弱く詰まってしまう」という話をスタッフから聞いたと書いていた。

 これに対し、米澤氏は5月5日、この「全部を動かすと水圧が弱く詰まってしまう」という記述は事実と異なるとXで否定した。「水圧が弱いということもございませんし、詰まりが生じる原因でもございません」。

 トイレ5に関する批判や問い合わせが米澤氏にも寄せられているという。その上で、これまでトイレ5の利用停止や利用制限を繰り返してきた理由について、米澤氏は次のように説明した。

「これまでに、タオルや包帯のような繊維質のもの、ウェットティッシュ、生理用ナプキン、パンフレットやチラシのような紙質のもの、石などの異物がトイレットペーパーとも複合し排水ポンプに噛み込んでいたことが確認されています」

 排水ポンプに噛み込んでいた異物を取り除くことで、排水ポンプが問題なく稼働することも確認しているという。そのため、「本来トイレに流してはいけない異物が流入したことにより排水ポンプがエラーを発し停止したというのが事実です」と述べた。

 この問題に対し、「異物流入を防ぐフィルターとなるものが設置されました」。また、排水ポンプの交換も計画されているという。それまでの対応措置としては、次のように述べる。

「施設管理者である万博協会様のご判断により使用できるトイレブースの数を計画的に制限させていただいております」

 5月5日17時時点では、使用できるトイレブースの数が制限されているが、利用可能な状況だという。

 SNSで拡散した情報に対し、米澤氏は「無根拠に批判をされているかたも多い中で、スタッフに話を聞かれこのようなルポを書かれたという投稿者の姿勢は評価されるべきことかと思います」としつつも、「その真偽については慎重にご確認いただけますと幸いです」と述べている。



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