[台北 9日 ロイター] – 台湾で対中国政策を担う大陸委員会は9日、中国共産党は抗日戦争で「実質的な貢献」はしておらず、むしろその機会を利用して自らの勢力拡大を図ったとの見解を示し、ロシアと中国が第2次世界大戦の歴史を歪曲していると非難した。
台湾は今年に入ってから、侵略が失敗に終わるという中国への教訓として抗日戦を位置付け、戦争に勝ったのは北京の共産党政権ではないと世界に思い起こさせようとしている。
ロシアのプーチン大統領は中国の習近平国家主席に対し、中国共産党の指導の下で戦争に勝利したと発言。習氏は第2次大戦の対ドイツ戦勝80年を記念する9日の軍事パレードに出席するためモスクワに滞在している。
台湾大陸委はプーチン氏の発言を受けて声明を出し、中国共産党は抗日戦を「領導」しておらず、最終的に戦争に勝利したのは蒋介石率いる中華民国政府だったと主張した。
中華民国政府は毛沢東率いる共産党との内戦に敗れ、1949年に台湾へ撤退した。