東京メトロ南北線の東大前駅で7日に起きた切り付け事件で逮捕された戸田佳孝容疑者(43)が黙秘から一転「“教育虐待”を受けた」などと供述していることが分かりました。
【画像】「“教育虐待”を受けた…」男が動機を供述 東大前駅“切り付け”事件
戸田佳孝容疑者
「自分は教育熱心な親のせいで中学で不登校になり苦労した。親から教育虐待を受けた」
犯行の動機として語られたのは、約30年前に受けた“教育虐待”のこと。教育虐待とは過度な期待を子どもにかけ、限度を超えて教育を強制する心理的、身体的虐待などとされています。
戸田佳孝容疑者
「東大を目指す教育熱心な親たちに、あまりに度が過ぎると子どもがグレて、私のように犯罪を犯すということを世間に示したかった」
戸田容疑者は東大前駅を選んだ理由について「名前に東大とついており、世間の人たちが教育虐待を連想しやすいと思ったから」と供述。殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたことについては「私がやったことに間違いありません」と容疑を認めているということです。
戸田容疑者はかつて名古屋市郊外の住宅街に住んでいたとみられます。戸田容疑者はその後、東京へ。そして3年ほど前に長野県に引っ越していました。事件当時、戸田容疑者が暮らしていた長野県の自宅の前にはたくさんの段ボールや缶、イベントなどで見かける簡易トイレもありました。
近所の人
「最初は行ったり来たりしていたみたいで東京と。(長野を)出るたびにお土産をくれたり、熱田神宮と書いてあるお菓子をお土産にいただいたので『ご実家が向こうですか?』と聞いたら『そうです』と言っていた」
“謙虚な人”そんなイメージだったといいます。
近所の人
「IT技術者と言っていたから在宅でも全然大丈夫と。コロナもあったから、それもあってかなと思って。それで在宅で仕事をしているんだと。だから居ましたよ大抵」
(Q.長野にいる時もITの仕事しながら)
「自宅でしていたんでしょうね。『馬を飼いたい』みたいなことを言っていて、牧草にはどんなのが良いとかそんな話をした」
戸田容疑者は事件を起こした理由として「経済的要因で生活が立ち行かなくなった」という趣旨の供述もしています。警視庁は、長野県から事件当日に上京していることなどから、計画性があったとみて調べを進めています。
テレビ朝日