「べらぼう」で紹介された渡辺謙「田沼意次」の相良城 完成からわずか8年で徹底破壊という残酷物語


12年かけて完成した城だったが

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 意次は「ここ佐良は、源内とわしが思い描いたとおりの国となった」と感慨にふけった。続いて家臣もいった。「相良には殿のまつりごとに不満をもつ者などおりません。米農家の珍仕事が増え、百姓は豊かになりました。整った街道や港のおかげで商人たちも潤い、運上、冥加が多く入り、この城の普請は、年貢を一切上げることなく済みました」

 この回は、番組の終わりに流れる「紀行」で紹介されたのも相良藩だった。鈴木奈穂子アナウンサーの語りで、次のように読まれた。

「意次は財政の安定を図るため、養蚕や、ろうそくの原料となるはぜの木の栽培など、新たな地産産業を推し進めました。また、人や物資の往来のため、街道の拡張も行いました。領民から“田沼街道”と呼ばれた道は、江戸時代から続く旧家の脇に、いまもその姿が残されています。安永9年、相良城が完成。このとき意次は、城の見分や領内の視察を行ったといいます。小さな港町だった相良を城下町へと発展させた意次。彼がめざした国づくりの一端を見ることができます」

 たしかに、意次は相良城を築き、領国を発展させたことが記録に残っている。ところが相良城は、完成してわずか8年で、徹底して破壊されてしまうのである。



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