キーウ(CNN) ドイツとフランス、英国、ポーランドの4カ国の首脳は、ウクライナ情勢をめぐり、ロシアのプーチン大統領に対して、12日から始まる30日間の停戦に合意するよう求め、停戦を拒否すれば「大規模な」制裁を実施すると警告した。こうした要求は、トランプ米大統領との電話会談後、米国からの支持を得たとしている。
フランスのマクロン大統領とドイツのメルツ首相、英国のスターマー首相、ポーランドのトゥスク首相の4人は10日、ウクライナ首都キーウを訪問した。
4首脳はウクライナのゼレンスキー大統領とともに、今回の停戦要求について、陸海空で順守されるべきだと述べた。
マクロン氏は、もし成功すれば、「強固で永続的な平和を築くための交渉を直ちに開始する」ための道が開かれる可能性が出てくると語った。
ロシアのペスコフ大統領報道官はCNNの取材に対し、ロシアは「いかなる圧力にも抵抗する」と述べた。
ペスコフ氏は欧州各国が公然とロシアと対峙(たいじ)しているとの見方を示し、プーチン氏については「概して」停戦の考えを支持しているものの、最近の提案については「多くの疑問」があり、まだ答えは出ていないと語った。疑問の詳細については言及しなかった。
今回の発表では、プーチン氏に対して、36時間以内に対応することを求めている。
ゼレンスキー氏は「我々は5月12日月曜日から少なくとも30日間にわたり、完全かつ無条件の停戦を開始することで合意した。我々はともにロシアに要求しており、米国が支持していることも認識している」と述べた。
ウクライナのイエルマーク大統領府長官によれば、4首脳は10日早朝に列車でウクライナを訪問した。首脳らはまず独立広場で戦死者を追悼し、その後、市内のマリインスキー宮殿に移動して、3時間以上におよぶ会合を行った。
首脳らはさらに、電話を通じて、トランプ氏と会談した。ウクライナのシビハ外相はSNSに会談の様子を撮影した画像を投稿し、電話会談は「実りあるもの」だったと述べた。ゼレンスキー氏も会談について、「前向きで具体的」だったと述べた。