「“痛みを経験しないんだったら母親じゃない”なんてことを言う人たちには“世の中の痛みを経験してない父親は全員親じゃないんですか?”という言葉を返したい」…国会で無痛分娩を議論


 小野田議員は冒頭「無痛分娩って無痛なんですか?」と議場全体に対して問いかけた。

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 続けて「皆さん固まってしまったが、無痛分娩と言ってもやっぱり痛いし、全く痛みのない出産というのはあり得ないわけでお母さん方苦労されている。じゃあなぜ無痛分娩というのかといったら、『そんな定義はない』みたいなことを今まで厚労省から話をされている。じゃあ、呼び方変えませんか?という話だ」と提案した。

 さらに小野田議員は世界と比較して「日本は無痛分娩がなかなか世界に比べて増えていかない。もちろんリスクのあるところは考えてやめなければいけないし、予算の問題とか麻酔医の問題とかいろいろな問題があるので、そこを話していたらもう時間は足りなくなるが、特に言いたいのは“無言の圧力”。『無痛分娩は楽をしている』『無痛を選ぶなんて贅沢な』『そんなわがままを言うな』というようなことで、無痛分娩が選べなくてトラウマになって2人目は嫌だというような人の話も涙ながらに聞いた。だから、受けたい人でリスク・デメリットを考えた時に『無痛は楽をしている』というような圧力で受けられない人があってはならないところを解消するために、世界はなんて呼んでいるんだろうと調べた。世界では麻酔という意味の『エピドラル』を使って『エピドラルバース』というような、“麻酔分娩”という呼び方だ。痛みがないわけではなく、楽をしているわけでもないものを精神的な圧力で受けられないということがないように、日本でも『無痛分娩』と呼ぶのではなく『麻酔分娩』と呼ぶようにしていただきたい」と訴えた。

 これに対し福岡厚生労働大臣は「陣痛を経験しないことによる妊婦さんへの批判はあってはならないと考えている。だが、無痛分娩という呼び方についてはメディアや妊婦医療関係者にも既に広がっており、自治体の制度でも利用され定着しているため、その扱いについては引き続き関係者の様々なご意見を伺って参りたい。いずれにしても、麻酔によって陣痛の痛みを和らげ分娩する無痛分娩が希望する妊婦の選択肢の1つとして正しく理解されることが重要でその周知に努めて参りたい」と答えた。

 小野田議員は「広がって定着しているから誤解を生んでいる。やはりこれを変えていきたいというまず初めの提案だから『こういう意見もある』ということを踏まえて『痛みを経験しないんだったら母親じゃない』なんてことを言う人たちには『世の中の痛みを経験してない父親は全員親じゃないんですか?』という言葉を返したい。やはり私は十月十日苦労されて産む瞬間にも必要じゃない苦労をさせることが美徳というようなことは避けていきたい。この呼び名からまずは意識を変えていくということも今後ぜひ検討していただけたらと思う」と述べた。
(ABEMA NEWS)

ABEMA TIMES編集部



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