カンヌ映画祭、レッドカーペットでの「裸」を禁止 定義に疑問噴出の可能性


【画像】フローレンス・ピューの物議を醸したネイキッドドレス

しかし、カンヌ国際映画祭のドレスコードが13日の開幕わずか24時間前に修正されたことで、シフォンや透け感のあるレースを使おうとしていたセレブのスタイリストは再考を迫られている。主催者のウェブサイトは、「レッドカーペットだけでなく、映画祭の他のエリアでも裸は禁止される」と述べている。この変更は、ますます人気を集める「ネイキッド」ドレスのトレンドに直接的な影響を与えるとみられるが、「品位を保つため」に決定されたという。

今年のカンヌのレッドカーペットは、これまでの様相とはガラリと変わると言っても過言ではないだろう。昨年はモデルのベラ・ハディッドが、ほぼ透けた、サンローランのサンドブラウンのホルターネックドレスで登場した。サンローランといえば、写真家ナディア・リー・コーエンが映画「The Shrouds」のプレミア上映で着用した、セクシーなシースルーニットドレスもあった。その数日後には俳優ビッキー・クリープスが、リラックス感のあるアルマーニ・プリヴェの透け感のあるドレスを着用した。これらのドレスは露出の程度が異なるため、今年のカンヌでどのドレスが許可されるかは不明だ。

カンヌのドレスコードに追加された条項は、ドレス選びの明確な指針となるどころか、さらなる疑問を生む可能性がある。主催者にとっての裸の定義は何なのか――。1990年代のジャンポール・ゴルチエのドレスに見られるような、裸の画像がプリントされた衣装は、新しいドレスコードに違反するのだろうか。それとも、裸は立体の場合のみ該当するのか。ヌードは全身として捉えられるのか、それともホットピンクのヴァレンティノを着たフローレンス・ピューのように、乳首を露出させたら入場を拒否されるのだろうか。

ドレスコードをめぐっては二つの大きな変更が加えられている。大きな裾の付いた「ボリュームのある」衣装の禁止(ダイアナ・ロスには気の毒だ)と並んで、ネイキッドドレスに関する変更は、こうしたドレスの浸透だけでなく、イベント自体を見劣りさせるような極端な事例にも影響を受けている可能性がある。今年初め、ビアンカ・センソリは夫のカニエ・ウェスト(現イェ)と姿を見せたグラミー賞授賞式で透き通るようなメッシュを着用し、ネイキッドドレスのきわどさを引き上げた。アンダーウェアも、そしてまず間違いなくあらゆる芸術的な装飾も放棄したセンソリの装いは、このトレンドの新たな時代を象徴するかのようだった。それは、ほのめかす力が、衝撃というにべもない力によってくじかれる時代だ。

カンヌ映画祭の主催者たちにとって、こうした露出主義はレッドカーペットではなく、ビーチでのみ許されるべき類いのものだということだ。

原文タイトル:Cannes Film Festival bans nudity on the red carpet. What does it mean for the ‘naked’ dress?(抄訳)



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