内閣府は22日、医療のかかり方などに関する世論調査結果を発表した。医療スタッフの長時間労働の是正を目的とする医療機関の統廃合について、「賛成」と「どちらかといえば賛成」が計68.9%だった。自宅などから医療機関までの移動時間が長くなるといった一定の不利益が患者側にもあるが、統廃合に肯定的な意見が多数を占めた。
どのような場合に休日・夜間に受診するかを複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「症状から緊急性が高いと思った場合」(90.7%)。次いで、「症状から緊急性が判断できない場合」(43.0%)だった。必ずしも緊急とはいえない際の受診が、医療スタッフの長時間労働につながっている実態が浮かび上がった。
厚生労働省の担当者は「受診の判断に資するような情報提供が必要だ。適正な受診についての広報・啓発に、さらに力を入れて取り組んでいく必要がある」と述べた。
調査は、内閣府と厚労省が医療スタッフの長時間労働を改善する対策の検討に当たり、患者側の意識を知る必要があるとして初めて実施。18歳以上の日本国籍を持つ男女5000人を対象に7~9月に実施し、2803人が回答した。