お笑い界随一のインフルエンサー 粗品の「1人賛否」がすごすぎて、バズリまくる理由


SNSで話題になり拡散

【写真】「フェアではない」と苦言…意外過ぎる“超大物芸人2人”。“鬼ヅメ”された瞬間の粗品の“素”の表情も

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 そんな彼が手がける大ヒットコンテンツの1つが、自身のYouTubeチャンネルの企画である「1人賛否」だ。これは、SNSなどで話題になっている最新のニュースをいくつか取り上げて、賛否両方の意見を言っていくというもの。週1回のペースで更新されており、公開されるたびに彼の発言が切り取られてネットニュースになっている。

 この企画の優れている点は、偏った意見を言いたくないという立場の粗品が「あえて賛否両方の立場から意見を言う」というスタンスをとっていることだ。どちらも自分の意見ではないので、ここで話したことを自分の本心だと思わないでほしい、あくまでも一種のコントとして見てほしい、と粗品はことわりをいれている。

 動画の基本的な構成としては、粗品がニュースの概要を紹介して、いったん無難な意見を述べた後、「ただぁ!」と叫んで、あえて厳しいことを言ったり、面白おかしい話をしたりしてオチをつける。この一連の流れが見事な話芸として成立している。

「自分の意見ではない」という前提があるので、粗品は取り上げるトピックに関して気軽に強い主張をする。多少過激に思われるようなことを言っても、「本心ではないから」と逃げを打つことができる。安全が確保されている状態で、真に迫った本音っぽい意見を言えるところに面白さがある。

 通常の賛否両論というのは複数の人間のあいだで存在するものだが、粗品は他者の声を自分の中に取り込むことで「1人賛否」という芸を成立させている。彼は単に賛否両方の意見を言うだけではなく、それぞれの意見について批判を想定して、それに対してどう返すのかということまでその場で語ってみせる。



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