【イスタンブール、モスクワ、キーウ共同】ロシアとウクライナの両代表団は16日、ウクライナ和平に向け、トルコ・イスタンブールで3年ぶりに直接交渉を実施した。最大の焦点だった停戦合意には至らず、ウクライナ政府は国際社会に対ロ圧力の強化を要請。ウクライナ代表団を率いたウメロフ国防相は終了後の記者会見で「次の段階は指導者レベルの会合にするべきだ」と述べ、改めて首脳会談を求めた。
これまでで最大規模となる千人対千人の捕虜交換で合意するなど一定の成果はあったものの、早期停戦は遠のいた。
一方、仲介したトルコのフィダン外相は声明で「両国は再び協議を行うことで原則的に合意した」と表明。ロシア代表団を率いたメジンスキー大統領補佐官は交渉結果に満足していると述べ、双方が停戦の可能性に関するビジョンを提示した後、交渉を継続することで合意したと明かした。
ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアのプーチン大統領との首脳会談を求めている。高官級でも交渉を継続するかどうかについては態度を明確にしていない。