日本を代表する大人気RPGシリーズ『ファイナルファンタジー(FF)』(スクウェア・エニックス)は、1987年の第1作発売以来、世界中のファンを魅了し続けてきた。壮大で緻密に作り込まれた世界観、そして感動的で奥深いストーリー展開が魅力だが、さらに、各作品ごとに登場する個性豊かなキャラクターたちも、シリーズの大きな特徴となっている。
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さまざまな武器や魔法、スキルを使いこなし、困難な冒険に挑む『FF』のキャラクターたち。その中には一見すると戦闘には不向きに思えるキャラクターも存在する。だが、彼らが実は驚くほどの実力や隠された才能を持っていることも珍しくない。
こうした意外性のあるキャラクターたちは、物語やバトルに深みをもたらす印象的な存在でもある。今回は、そんな『FF』シリーズの中でも、思いがけない素質や能力でプレイヤーを驚かせたキャラクターたちに注目し、その魅力や活躍ぶりについて詳しく見ていこう。
※本記事には各作品の内容を含みます
■吟遊詩人はリメイク版で返り咲く…『ファイナルファンタジーIV』ギルバート・クリス・フォン・ミューア
『FF』シリーズのなかでも、思わぬ強キャラとして印象的なのが『FF4』に登場する、ギルバート・クリス・フォン・ミューアだろう。
亡国ダムシアンの王子という素性を隠し持つギルバートは、序盤に仲間となるキャラクターの一人で、吟遊詩人としてさまざまな状態異常をもたらす「うたう」や、味方全体を回復する「くすり」といった特殊コマンドで活躍してくれる。
だは、その性能は優秀とは言い難く、かなり早い段階でパーティを離脱してしまうこともあり、『FF4』のなかでも、あまり良い印象を持たれないことが多かった。
だが、のちに発売されたゲームボーイアドバンスのリメイク版では、グラフィックやゲームバランス、システムが大幅に変更され、最終決戦に連れていくパーティメンバーを任意のキャラに切り替えられるようになった。これは、オリジナル版との大きな違いといえるだろう。
これにより、序盤で脱退していたギルバートも最終戦に参加可能となり、さらに特効効果を持つ強力な専用武器の追加や、他のキャラを圧倒する素早さ、味方全体に強化を付与するアビリティ「ねっしょう」が加わったことで、思いがけない強キャラへと変貌した。
育てきるまではなかなか時間を要するが、準備を整えれば唯一無二の実力を発揮する大器晩成型のキャラクターに生まれ変わったのである。
ちなみに、続編『FFIV THE AFTER-月の帰還-』にも登場するギルバート。本作でもバランスが良い性能で、パーティの力となってくれている。