ローマ教皇(法王)フランシスコの来日を記念した大規模なミサが東京ドーム(東京)で執り行われた。「特別な日になった」「音楽も荘厳で素晴らしい」。国内外から集まった約5万人のカトリック信者で、ドームのスタンドは最上段まで埋め尽くされた。
ミサが始まる前、教皇は「パパモビル」と呼ばれる専用オープンカーに乗ってグラウンドに登場。約20分かけて一周し、赤ちゃんを招き寄せて額に祝福のキスをすると、ひときわ大きな歓声が上がった。
車を降りて信者の元に歩み寄り、言葉を交わす場面も。間近で教皇と接した信者の中には、両手で顔を覆ったり、号泣したりする人がいた。
「社会的に孤立している人が少なくない」「多くの人が不安を感じている」。教皇の説教は、分断化されていく社会への危機感を感じさせる内容で、信者たちはバチカン市国の国旗を足元に置き、手を合わせながら静かに聴いていた。