大阪市住吉区の小学6年の女児(12)が誘拐され、栃木県小山(おやま)市で保護された事件で、女児が誘拐されている間、「食事は1日1回、風呂は2日に1回くらいだった」と話していることが24日、大阪府警への取材で分かった。小山市の自称派遣社員、伊藤仁士(ひとし)容疑者(35)=未成年者誘拐容疑で逮捕=は女児のスマートフォンや靴を取り上げるなどしており、府警は25日に同容疑とともに監禁容疑でも送検する方針。
女児が「鉄砲の弾のようなものを見せられて怖くなった」と話していることも判明。伊藤容疑者宅からは銃弾のようなものが複数見つかっており、府警などが詳しく調べている。
一方、女児と一緒に伊藤容疑者宅にいた少女が、茨城県の中学生(15)だったことも分かった。6月に行方不明届が出されており、約半年間、伊藤容疑者宅にいたとみられる。
女子中学生について茨城県警は24日、行方不明届が出された後に捜査員が女子中学生の部屋を調べたところ、伊藤容疑者の携帯電話番号を含む複数の電話番号などのメモを発見、7月に伊藤容疑者から任意で事情を聴くとともに、伊藤容疑者宅を調べたが、女子中学生を見つけることはできなかったと明らかにした。
県警によると、女子中学生は「無理やり監禁されたというより、自分の意思で身を隠していた」という趣旨の話をしているという。