「ダイエットするなら糖質制限が大切で、油の摂取はそんなに気にしなくてよい」
「健康的に痩せるには筋トレ+プロテイン」
そんな昨今のダイエット常識が、日本人には当てはまらないとしたらどうでしょう?
世の中でダイエットによいとされている生活習慣は、そのほとんどが欧米人を対象とした研究結果を根拠としています。そのため、日本人の体質に当てはめても効果がないどころか、かえってダイエットをじゃまするものまであるのです。
では、日本人の体質に合ったダイエット習慣とはどんなものなのか?
のべ30万人以上を診察した内科医の奥田昌子医師は、新著『これをやめれば痩せられる』で、科学的根拠をもとに日本人がもっとも効率よく痩せる方法を紹介。
以下ではその奥田医師が、ダイエットを妨げるNG習慣「朝食を菓子パンで済ませる」について解説します。
■手軽な菓子パンの重い代償
朝食を菓子パンで済ませたくなる気持ちはよくわかります。
家で朝食を食べなきゃいけないと思ってはいても、そんな時間あるわけない。
歯を磨いて、鏡をのぞき込んで髪をなでつけ、着替える。こんなときに限ってコンタクトレンズがうまく入らない。スマホは持った。鍵はどこだっけ、鍵は!
かくして、家を飛び出し、電車にギリギリ飛び乗って、会社の近くにあるコンビニかカフェで甘いパンとコーヒーを買い、会社に持ち込むことになります。
入社したころは家で朝ごはん食べてたけど、こうやって途中で買えば、30分よぶんに寝ていられるでしょ。コンビニの袋はちょっと恥ずかしいけど、カフェの紙袋はおしゃれだから、会社の人に見られても問題ないし。
いえ、問題はあります。コンビニやカフェのパンは菓子パンや惣菜パンが中心で、食パン、フランスパン、ベーグルなどと比べてカロリーが高そうですね。
生クリームやバター、チーズ、チョコレートなどを使ったものが多く、町のベーカリーのパンより大きくて、生地がみっしり詰まった印象があります。
実際のところは、どうなのでしょうか。
コンビニやカフェ、スーパーで販売されている食品のうち、1個1個包装されているものは、食品表示基準にもとづき、栄養成分とカロリーを記載することになっています。