トランプ米大統領はロシア軍がウクライナ侵攻開始以来最大規模の空爆を実施したことを受け、プーチン大統領が「完全に狂っている」との認識を示し、ロシアに対する追加制裁を検討していると明らかにした。ウクライナのゼレンスキー大統領に対しても不満を表明した。
トランプ米大統領
「プーチンのやっていることには全く満足していない。多くの人を殺している。プーチンに一体何が起きたのか、全くわからない。彼のことは長年知っているし、これまでうまくやってきた。だが今では都市にロケットを撃ち込み、人々を殺している。まったく気に入らない」
ロシアが25日未明に、ウクライナへ過去最大規模の空爆を行ったことを受けて、トランプ米大統領はこのように述べた。ロシアはミサイルおよび300機を超えるドローンを使ってウクライナ各地に攻撃を加え、子どもを含む12人が死亡した。ウクライナ空軍によれば、ロシアの空爆は3夜連続で発生。
トランプ氏は自身のSNSへの投稿で「プーチンは完全に狂った」と述べた。そのうえでロシアへの追加制裁を検討していると明らかにした。一方で、ウクライナのゼレンスキー大統領に対しても言及し、「あのような話し方をしていては、国のためにならない」と批判的な意見を述べた。
これに対しロシア大統領府は、トランプ氏は感情的になり過ぎている可能性があると指摘。ただし、和平交渉の開始に尽力していることには謝意を表するとも述べた。
トランプ氏は、3年に及ぶウクライナ戦争の停戦に向けて、両国の合意形成に取り組んでいる。
「我々が交渉のさなかにあるというのに、彼はキーウや他の都市にロケットを撃ち込んでいる。まったく気に入らない」(トランプ氏)
ロシア側は、ウクライナ攻撃は軍事施設を対象としたものであり、ロシアの民間人に対するウクライナの大規模攻撃への報復であると主張している。
ゼレンスキー大統領はXへの投稿で、ロシアを抑えられるのは力のみと述べ、追加制裁の必要性を再び訴えた。