【エルサレム=福島利之】イスラエルによる「エルサレムの統一」を祝う「エルサレムの日」の26日、極右の学生ら数千人が旧市街を行進した。パレスチナ自治区ガザで戦闘が続く中、「ガザを占領せよ」と叫ぶヘイトスピーチ(憎悪表現)の場となり、極右政党の閣僚も姿を見せた。
エルサレムの日は、イスラエルが東エルサレムを占領した第3次中東戦争翌年の1968年に定められた。行進では、ユダヤ教の宗教学校の学生らが「アラブ人に死を」「村が燃やされますように」と叫び、パレスチナ人(アラブ人)商店のシャッターを蹴り、パレスチナ人の前に立ちふさがるなどの嫌がらせをした。
極右政党のイタマル・ベングビール国家治安相は、イスラム教とユダヤ教双方の聖地で、宗教対立を避けるためにユダヤ教徒の礼拝が許されていない「神殿の丘」(イスラム教の呼称ハラム・アッシャリフ)を強行訪問し、「エルサレムとガザは我々のものだ」と主張した。