自民、経済対策の要望策定　大規模財政出動を強調

　自民党政務調査会は２６日、正副部会長会議を開き、政府が策定中の経済対策と令和元年度補正予算案に対する要望を取りまとめた。岸田文雄政調会長は「財政の制約により実行のタイミングを逸してはならない」とあいさつし、大規模財政出動の必要性を強調した。要望書は、会議に出席した西村康稔経済再生担当相に手渡した。

　要望は経済対策や補正予算の額について直接言及していないが、財源に関し「柔軟かつ多様な工夫を求める」と明記した。政調関係者は、赤字国債の発行容認をにじませた表現だと説明した。

　重点項目として（１）台風１５、１９号を踏まえた災害復旧や国の防災体制の人員増（２）日米貿易協定に備えた農林水産業の国際競争力強化（３）東京五輪後の経済成長を見据えた第５世代（５Ｇ）移動通信システムの普及推進－などを盛り込んだ。