【AFP=時事】米ハーバード大学で、他大学への転校を希望する留学生からの問い合わせが殺到している。職員の一人が28日、明らかにした。ドナルド・トランプ米政権は、同大学の留学生の受け入れ資格を剥奪する方針を示している。
ハーバード大学で出入国在留管理の業務を担当しているモーリーン・マーティン氏は、裁判所に提出された書類に、「数え切れないほどの留学生から、他大学に転校できるかどうか問い合わせが来ている」と記している。
トランプ氏はハーバード大学の留学生受け入れ資格を取り消し、学内で抗議運動を行った留学生を国外追放の対象としている。また、学生ビザ取得のための新規面接の受け付けを一時的に停止している。
マーティン氏は、トランプ氏の強硬措置により、学生と職員の間に「深い恐怖と不安、混乱」が広がっていると主張。「在籍中の留学生や研究者から、自分の立場や選択肢に関する質問が殺到している」と続けている。
「多くの留学生や外国人研究者が、精神的に悪影響を受け、研究に支障が出ていると報告している」とし、また、今週行われる卒業式への出席に不安を抱き、米国への再入国を拒否されることを恐れ、他国に旅行する計画を中止する動きも一部にあるとしている。
また、少数ながら米国籍の学生も、留学生がいない大学には通いたくないため、他大学への転校に「強い関心」を示していると明らかにしている。【翻訳編集】 AFPBB News