国民民主党の玉木雄一郎代表は29日夜、BS11「インサイドOUT」(月~金曜午後9時)に生出演した。小泉進次郎農相が進める随意契約による政府備蓄米の放出をめぐり、計10万トンを予定する2021年産の「古古古米」を「えさ米になるようなもの」と表現し物議を醸している問題の受け止めを問われ「えさ米という言葉は、議事録にもいっぱい出てくる言葉だ」と、主張した。
玉木氏は28日の衆院農林水産委員会での進次郎氏への質問で、今後、中小のスーパーや地域の米販売店に売り渡される予定の21年産の備蓄米について「あと1年たったら動物のえさ米になるようなもの。1年たったら動物のえさになるようなものを『安く売りますよ』と言っても、そりゃ、安く出ますよ」と指摘。「一般の感覚は、ササニシキやコシヒカリ(などのブランド米)をリーズナブルな値段で買いたい。えさ米になるようなものを『安く出てきました』と言っても、本当のニーズではない」などと述べたが、これから人の口に入るコメを「えさ」と表現したことに批判が相次ぎ、玉木氏がXで釈明に追われる事態になっている。
自身の発言が物議を醸していることの受け止めを問われた玉木氏は「その時(委員会)は何も(批判は)なかった。たとえば、国会の議事録を検索していただくと、石破総理も小泉大臣も、江藤前大臣も、『えさ米』というのはよく使う言葉で、議事録にもいっぱい出てくる」と主張。「我々からしたら普通にしゃべっていた言葉だが、人間が食べるお米として出そうとするのに、えさ米というのはどうなんだと(言われている)」と述べた上で、あらためて真意を説明した。
備蓄米の備蓄方式が、以前の「回転備蓄(主食用として販売することが基本)」から「棚上げ備蓄(主食用として販売しないことを基本とする)」に変わったとして、当該のコメについて「(備蓄から)4年たったものは、あと1年で飼料用米として出ていく。あと1年くらいで、もし何もなければ飼料用米に出ていくようなお米ですよと(いうこと)。品質が悪いと言っているのではない」と釈明した。
「(質問で)何を申し上げたかったというと、備蓄米をいっぱい今、出しているが、ある程度年数がたっているので、実際に随意契約で出す場合も、古いものほど安い値段をつけていく。その意味では一定の経年劣化も踏まえた値付けをしている」と説明。「新米の銘柄米とは、同じお米なんですけど別物なので、代替性がないのではないかと。いくら、備蓄米で古いものを出したとしても、なかなか本体の銘柄米の(価格の)方に、影響を与えることはできないのではないかということで、全体として、(石破)総理がおっしゃった『(5キロ)3000円台』に(本当に)なるんですかと。そういうことを質問したわけですが、そこは(進次郎氏には)お答えいただけなかった」と、訴えた。