自民党の野村哲郎元農相(81)が31日、党の手続きをへずに備蓄米の売り渡しを進めたとして、小泉進次郎農相に苦言を呈したと、各社が報じた。これまでの農政が、コメ高騰につながる問題の要因を生んだとの批判がある中、農相経験者が現職に”上から”注文を付けたことに、ネット上は厳しく非難する書き込みがあふれた。
共同通信によると、野村元農相は鹿児島県鹿屋市の会合で、小泉農相は随意契約による備蓄米放出を、党の農林部会に諮っておらず、「自分で決めて自分で発表してしまう。ルールを覚えてもらわないといけない」と発言。同席した農林族重鎮の森山裕幹事長(80)にあて、「森山先生から『ちくり』とやっていただかないと、今後が心配だ。われわれが言っても聞かない」と不満を示したという。
今般のコメを巡る問題は、農林族議員やJAなどが進めてきた農政に問題があったためだという指摘は、ネット上でも多く上がっている。加えて、党内の手続きにこだわるという”旧態依然ぶり”が示された今回の発言にネットは激しく反応。「野村元農相」「自民部会」がトレンド入りした。コメントは擁護論はほぼ皆無で、「これを”老害”といいます」「こういうじいさんが居るから農林部会を通さなかったのでは」「これぞ老害って感じでいいぞ!」と怒りやあきれるコメントであふれた。
中でも、「何が自民農水部会かよ! 今まで、何をしたのか?」「米高騰の責任を取る事が先だろ 何をバカげたルール優先させようとしてんだ」「こんな輩がいるから日本の農業がダメになったんじゃないか!早々に退場してくれ!」「担当大臣よりも責任一切取らない自民党部会の方が権限強いと思ってる時点でこの国の政治が歪んでる事如実に表してるな」など、農林族に対する批判が目立った。
「進次郎がまともとは思わんけど、これだけ農水畑が騒ぐって事はやってる事は悪くはないんやろな」「これまで、自民党農林部会が、本件問題の解決に寄与してこなかったこと声高らかに宣言しちゃってるだけだよね?」「なるほど、党の部会に諮ってないからこんなスピードで出来たのか!」となどと事態を皮肉る書き込みも多数上がった。
中日スポーツ