「ステージ0なのに乳房全摘」乳がんの47歳モデルが感じた“違和感”と再建しなかった深刻理由


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ステージ0なのに全摘ってどういうこと?

 しかし、医師には「今後の進行を考えると左の乳房を全摘したほうがいい」と告げられた。

 そのとき42歳。10代からモデル活動を始め、雑誌や広告など、幅広い媒体で仕事をし、40代になり結婚。その矢先の出来事だった。

「ステージ0なのに全摘ってどういうこと? と理解が追いついていないところに、2週間後に空きがあるので手術ができると言われて……」(佐藤さん 以下同)

 その日は頭が混乱したまま帰宅。家族に相談するも、身近に乳がんのステージ0で全摘をした人はおらず、ネットで検索をしても確かな情報は得られない。日を改めて家族とともに、再び医師の説明を受けに行く。

「先生からは、他でセカンドオピニオンを受けてもいいと言われましたが、ちょうどコロナ禍でもあり、他の病院で診断し、そこから改めて手術の予約をとるとしたら、かなり先になってしまうとも。

 その間に進行したら怖いという気持ちと、普段からお世話になっていて信頼している先生であり、詳しい説明を受けたうえで『あなたの場合は、全摘がベスト』と断言されたこと、そして『子どもも産めるし、普段どおりの生活ができる』という言葉に、全摘を決断しました」

 告知から手術までは2週間。入院の準備などで日々は慌ただしく過ぎていく。

「でも、それがよかったかもと思います。時間があったら、いろいろなことを考えてしまい、不安や恐怖が大きくなっていたかもしれません」

 入院した日の午後に手術。左乳房を全摘した。

「術後はテープを貼っていてひきつれ、左手がほとんど動かせませんでした。強い痛みがあり、何もしたくない状態。胸の傷口を見るのが怖くて、シャワーを浴びなかったのですが、3日たったぐらいで看護師の方に『そろそろ浴びましょうね』と言われてしぶしぶと……。胸のない姿を見たときは、やはりショックで、かなり落ち込みました」



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