ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は5月31日のビデオ演説で、ウクライナ侵略を巡ってロシアが6月2日にトルコでの開催を提案した直接協議に関して、「(ロシアの態度に)真剣さがまるで感じられない」と批判した。ウクライナ側は協議に応じるか明らかにしておらず、実現するかどうか不透明な状況が続いている。
ゼレンスキー氏は演説で、ロシアが和平合意に求める条件などを記した文書がウクライナや、仲介役の米国、トルコに示されていないと指摘した。ウクライナ側は、既に文書を露側に送付済みだという。
一方の露側は、文書を協議の場で開示する方針を示している。タス通信によると、ドミトリー・ペスコフ露大統領報道官は5月30日、露側の交渉団がトルコに向けて出発すると明らかにした。ウクライナが協議に応じない場合、ロシアはウクライナを非難する口実に利用する可能性もありそうだ。