「報道特集」斎藤知事の漏洩指示を追及 山本恵里伽アナ「余計に混乱が…」村瀬氏「事態は深刻」


【写真】混乱が深まっていると指摘した山本恵里伽アナ

 第三者委は、斎藤知事の疑惑告発文書を作った元県民局長の私的情報について、井ノ本知明元総務部長が県議3人に漏えいしたと認定。27日に発表した調査報告書で「知事や元副知事の指示で、県議会一部会派への根回しの趣旨で漏えいを行った可能性が高い」と結論づけた。井ノ本氏は停職3カ月の処分を受けている。

 山本恵里伽アナウンサーは「元県民局長のプライバシー情報が漏洩した問題が今週、急展開。第三者委員会が『斎藤知事の指示の可能性が高い』と発表しました」と伝え、村瀬健介キャスターが「3人の側近が指示を認める中、斎藤知事だけが『指示していない』と繰り返しています」と指摘した。

 番組では、第三者委の工藤涼二委員長が、番組の取材に「第三者委としては、私たちの判断に自信を持っています。知事が否認をされていても、我々はその供述を採用できない」とし、個人的見解として「調査報告書を受け入れていない知事のスタンスというのは非常に残念だと思います」と語ったことを伝えた。さらに、村瀬キャスターの直撃に斎藤知事が「指示をしたということはありません」とあらためて否定したことも報じた。

 山本アナは「この局面で何か大きく変わるかな、と思いきや、斎藤知事は否定を繰り返すのみでした。給与をカットするとはしていますが、進展するどころか、余計に混乱が深まっているようにも感じます」と語った。

 日下部正樹キャスターは「プライバシーの情報漏洩というのは、問題の核心をはぐらかすための典型的な論点ずらしだと思うんですね。元県民局長の告発と向き合う代わりに、斎藤知事周辺は執拗(しつよう)なくらい、プライバシーの暴露にこだわった。勤務中にこんなことをやっている人間の言うことを信じられますか、という論点ずらしなんですよね。告発内容と情報源の人物の人格とかプライバシーは分けて考えなくてはならないのに、私たちメディアも、その線引きがあいまいで、問題の本質を見えにくくしてしまったのではないかと感じています」と指摘した。

 村瀬キャスターは「確かに何が問題か見えにくく、混乱しがちなんですけど、私は、斎藤知事が公益通報をつぶすために、要は自己保身のために権力を乱用したのかどうか、という大きな視点を忘れないようにしたいと思っている。今回の問題、『知事が指示した可能性が高い』とされた行為は単にプライバシー情報の漏洩にとどまらない重大な意味がある。元県民局長はこのプライバシー情報が公にされることを生前、とても気に病んでいましたし、その後、自ら命を絶たれています。その漏洩行為を知事の指示のもと、業務として行っていたと、元の最側近3人が口をそろえて証言しているわけですから、極めて事態は深刻です。これを停職3カ月の処分や、知事給与のカットで終わらせるのは、私はあまりにも問題を矮小(わいしょう)化していると思います」と断じた。



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