福岡県が、近海の海域活断層が引き起こす地震について、県内の津波の高さの想定などを発表した。場所によっては、これまでの想定を約2メートル上回るとしている。
これまでの想定を上回る津波が…
福岡県は能登半島地震を受け、県の周辺に存在する9つの海域活断層の調査を行い、その結果を発表した。それによると、近海5つの活断層(※1)で地震が発生した際に予測される津波の高さが、これまでの想定を上回ることが分かった。
このうち、九州本土から約60キロ離れた宗像市の沖ノ島では、小呂島近海断層帯による最大震度6強の地震が起きた場合、津波の高さが最大で6メートル29センチとなっている。
これまでは沖ノ島付近から福岡県南部の朝倉市にかけて分布する活断層帯である西山断層による地震が起きた場合、最大4メートル30センチの津波と想定されていたため、今回の調査で1メートル99センチ高くなったことになる。
また、福岡市や北九州市などの沿岸地域でもこれまでの想定より約10センチから約80センチ高い予測(※2)となっている。
県では結果を踏まえ、今後、地震や津波による被害想定を見直したいとしている。
※1:福岡近海5カ所の海域活断層
白島沖断層帯・対馬北方沖断層・対馬東水道断層・小呂島近海断層帯・対馬南方沖断層。
※2:津波高がこれまでの予測を上回った場所
▼福岡市西区・玄界島 3.30m → 4.08m(+0.78m)
▼福岡市東区 3.40m → 4.04m(+0.64m)
▼新宮町 2.40m → 2.93m(+0.53m)
▼宗像市・沖ノ島 4.30m → 6.29m(+1.99m)
▼北九州市八幡西区 1.80m → 1.92m(+0.12m)
(テレビ西日本)
テレビ西日本