国民民主党から夏の参院選に出馬する山尾志桜里元衆院議員が2日、産経新聞の単独インタビューに応じた。平成29年に既婚男性との交際疑惑が報じられた当時について「国民の非難をどう受け止め、どう反省しているのかを伝えていなかった。対応を含め政治家として未熟だった」と振り返った。令和3年に民間の立場になって以降、「ハリネズミのように身構えていた」と国会議員としての対峙の仕方を思い直したと強調。憲法9条改正やスパイ防止法制定について「右でなく真ん中の政策」と指摘、「反省の上の覚悟を行動で示したい」と語った。
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■「当たり前」を政策で実現する
──国政復帰を国民民主党から目指す理由は
「民間人の立場で人権外交の超党派の取り組みに関わり、大学院で国際法を研究する中、『自分の国は自分で守る』という当たり前のことを政策で実現していかねばならないと危機感を感じた。ロシアや中国などの脅威が高まる一方、米国は『世界の警察』をやめ、安全保障に関心を失いつつある」
「国民民主は『給料が上がる』経済を掲げるが、2本目の柱は『自分の国は自分で守る』。ワンイシュー政党ではなく、外交安全保障の手綱も握れる国政政党だと信頼を積み重ねていきたい」
──擁立に当たり、平成29年に指摘された不倫疑惑などが再燃している
「当時、自分はハリネズミのように身構えて、非難をどう受け止め、どう反省しているのかを有権者や国民の皆さんに十分伝えていなかった。自分の対応も含めて、政治家として未熟だったと痛感している」
「政治家の一挙手一投足は、本来あるべき国政の方向をゆがめてしまうことすらある。玉木雄一郎代表から出馬を求められたとき、『もう一回…』は迷った。それでも国会議員として再起を期すと決めた以上、反省の上の覚悟を行動で示したい」
──議員バッジを外した後、国会議員に求められる姿に関し、考え方も変わったのか
「13年間国会議員をやらせてもらい、いわばスキャンダル的なことも、対応も含めて未熟だったと実感している。変化の余地を許してもらえるなら、もっと変わった姿で貢献させてほしいとの思いが強い」
「平成21年に民主党の政治家としてスタートしたが、自分の中で国家像の再構築はある。国を敵視するタイプのリベラルではこの国は守れないし、国民は守れない」