音楽教育施設「音楽塾ヴォイス」の塾長であり、数多くの人気アーティストを世に送り出した音楽プロデューサー、西尾芳彦さんが5月30日に63歳で死去したことが発表されました。この訃報は、日本の音楽業界内外に大きな衝撃を与えています。
音楽プロデューサーで音楽塾ヴォイス塾長の西尾芳彦さん
音楽塾ヴォイスとヒット曲メーカー
西尾芳彦さんは1986年にメジャーデビュー後、1997年に地元福岡で「音楽塾ヴォイス」を開校。YUIさん、絢香さん、家入レオさん、chayさん、そしてVaundyさんなど、現在の日本の音楽シーンを牽引するアーティストたちが多数輩出されています。また、プロデューサーとしてだけでなく、作曲家としても輝かしい功績を残しており、特に絢香さんの「三日月」「Jewelry day」や、家入レオさんの「Shine」「太陽の女神」「君がくれた夏」といった楽曲は、「日本レコード大賞」や「日本ゴールドディスク大賞」を受賞するなど、日本の音楽史に名を刻む大ヒットとなりました。[internal_links]西尾さんはプロデューサー・作曲家として多方面から日本の音楽界に貢献しました。
音楽塾公式サイトが伝える人柄と理念
音楽塾ヴォイスの公式サイトには「訃報のお知らせ」と題し、西尾さんの永眠が報告されています。「西尾は、音楽を志す多くの若者たちに真摯に向き合い、講師・プロデューサーとして数多くの才能を見出してまいりました。その情熱と信念は、音楽塾ヴォイスの理念そのものであり、現在も多くの生徒・卒業生に受け継がれております」と、彼の音楽教育への深い愛情と功績が偲ばれています。
入院中に綴ったVaundy「怪獣の花唄」への思い
特に印象深いのは、西尾さんが2024年に入院中の病室から自身のブログに綴った教え子Vaundyさんへの思いです。カラオケランキングでVaundyさんの「怪獣の花唄」が2年連続トップになったことに触れ、「寂しい病室で1人、先を案じて落ち込むばかりの日々に超明るい話題」「音楽で皆んなに勇気を与えてくれる。僕はいつも命を助けてもらう。いつも君はさりげなく正義の味方で。音楽頑張って！と励まし続けてくれて。スタッフさん、ファンのみなさんのお陰で彼は走り続けています」など、彼の音楽が自身にとっての希望であったこと、教え子の活躍への喜びと感謝を率直に記しています。
西尾芳彦さんの死去は、日本の音楽界にとってかけがえのない損失です。しかし、彼が音楽塾ヴォイスを通じて育成し、世に送り出したアーティストたちの活躍、そして作曲した数々の名曲は、今後も多くの人々の心に生き続けるでしょう。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
