文化庁は２７日、著作権者の了解を得ずインターネット上に公開された人気漫画などのダウンロード違法化に向けて話し合う有識者検討会の初会合を開いた。海賊版サイト対策の一環。違法ダウンロードの規制対象を、漫画を含む著作物全般に広げる当初案について、作品の一部だけをダウンロードするような軽微な行為は対象外とする絞り込みの新たな案を示し、おおむね了承を得た。
「規制対象が広すぎる」といった批判に一定の配慮を示した形だが、世論の理解を得られるかどうかは見通せない。同庁は来年１月ごろまでに検討会で詳細を詰め、次期通常国会での著作権法改正案提出を目指す。新たな提案は、数十ページで構成する漫画の１コマなど軽微なダウンロードは違法にならないと明記。スマートフォンなどでのスクリーンショット（画面保存）で違法画像が写り込んだ場合も、違法にならないとした。
