トランプ米大統領は3日、西部カリフォルニア州で開催された高校生の女子陸上競技大会でトランスジェンダー女性の選手が出場したことを受け、「巨額の罰金」を科すと宣言した。自身のソーシャルメディアに投稿した。
トランプ氏は就任後に署名した大統領令で、性別は生物学的な男女のみとし、トランスジェンダーの選手が女子スポーツ競技に参加することを禁止した。違反した場合は教育機関への補助金取り消しなどを検討する方針も定めていた。
米メディアによると、カリフォルニア州で5月末に行われた陸上大会で、トランスジェンダー女性のAB・ヘルナンデス選手(16)が走り高跳びなど複数の女子競技でメダルを獲得した。トランプ氏は大会前、ヘルナンデス選手の出場を認めないよう州当局に警告していた。
カリフォルニア州法は、性自認と一致する競技への参加を選手に認めている。大会を運営する州の連盟は「すべての学生アスリートを大切にし、州法を順守する」として、ヘルナンデス選手が出場する競技でメダル枠を増やすなどの新ルールを試験的に設けていた。【ニューヨーク八田浩輔】