朝ドラ「あんぱん」第51話 戦争パート突入、異例のヒロイン不在に反響

NHK連続テレビ小説「あんぱん」(月~土曜前8・00)は9日、第51話が放送され、物語は本格的な「戦争パート」に突入しました。ヒロイン・若松のぶ(今田美桜)が登場せず、さらに女性キャストが一人も出演しないという異例の展開に、インターネット上で大きな反響を呼びました。

物語の転換点:戦時下の描写へ

第51話では、太平洋戦争が開戦から半年を経た1942年(昭和17年)6月が舞台。国民的アニメ「アンパンマン」を生み出した漫画家・やなせたかし氏と妻・暢さんをモデルに、激動の時代を生き抜いた夫婦を描く本作ですが、この回では夫となる柳井嵩(北村匠海)の視点から戦時下の現実が描かれました。嵩は高知連隊から福岡の小倉連隊へ転属となりました。

過酷な軍隊生活と新たな登場人物

小倉連隊へ着任した嵩を待っていたのは、新兵教育係の馬場力(板橋駿谷)ら先輩兵士による厳しい指導と過酷な軍生活でした。やっていけるのかと暗い気持ちになる嵩でしたが、世話係の上等兵である八木信之介(妻夫木聡)だけは、厳しいながらも決して新兵を殴らず、古兵たちとも一線を画していました。「ドクターX」シリーズなどを手掛ける中園ミホ氏がオリジナル脚本を担当していることでも注目される中、軍隊内の人間関係が詳細に描かれます。

濡れ衣と八木の介入

そんな中、新兵の不手際から、班長・神野万蔵(奥野瑛太)から鉄拳制裁を受けた馬場らは、その腹いせに嵩に甲田鉄(萩原亮介)の戦闘帽を盗んだという濡れ衣を着せ、「かわいがり」と称した制裁を加えようとします。そこに八木が割って入り、その場を収めるために嵩に靴磨きを命じました。軍隊という閉鎖的な空間での不条理な出来事がリアルに描写されました。

辛島健太郎との再会

嵩が言われた通りに靴磨きをしていると、目の前に現れた男が「新兵!たるんどるぞ!立て!」と声をかけます。その男は、旧友である辛島健太郎(高橋文哉)でした。二人は小倉連隊で思わぬ再会を果たしたのです。物語の序盤で別れた二人の再会は、視聴者にとって大きなサプライズとなりました。

朝ドラ「あんぱん」第51話、小倉連隊で再会した柳井嵩(北村匠海)と辛島健太郎(高橋文哉)朝ドラ「あんぱん」第51話、小倉連隊で再会した柳井嵩(北村匠海)と辛島健太郎(高橋文哉)

主人公不在の異例の回

本放送は、主人公であるはずの若松のぶが登場しないまま進行しました。また、登場人物は全て男性であり、女性キャストは一人も出演しませんでした。オープニングの出演者クレジットも、最初に「柳井嵩 北村匠海」、最後に「八木信之介 妻夫木聡」と続き、通常ヒロインが最初にクレジットされる朝ドラとしては異例の構成でした。前作「おむすび」にも主人公が登場しない回はありましたが、スピンオフ等を除き、100作以上の歴史を誇る朝ドラ本編において主人公不在回は珍しいとされます。

視聴者からの反響

この異例の展開に、SNS上では様々な声が上がりました。「嵩くんがヒロインみたい」「のぶちゃんが出てこないなんて珍しい」「女性キャストがゼロで、徹底した軍隊描写だった」「健ちゃんと再会したけど、以前と雰囲気が違う?」「高橋文哉さんの声、変わった?」など、多くの反響が寄せられました。物語の大きな転換点として、視聴者に強い印象を与えたようです。

第51話は、ドラマ「あんぱん」の物語が大きく転換するエピソードとなりました。戦争という過酷な現実が描かれる中で、主人公の運命と人間ドラマがどのように展開していくのか、今後の注目が集まります。

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