日大重量挙げ部 難波謙二前監督逮捕 奨学金5000万円詐欺の全容

日大でまたも不祥事。2018年のアメフト部問題、2023年の薬物事件に続き、2024年には重量挙げ部などで奨学生への学費等不正徴収が発覚。被害5000万円超とされる。これに関連し、警視庁は6月10日、前監督の難波謙二容疑者(63)を詐欺容疑で逮捕した。日大重量挙げ部の内情を探る。

詐欺の手口と被害の全容

日本大学重量挙げ部の前監督、難波謙二容疑者(63)が逮捕された。2024年7月まで監督を務め、入学金・授業料免除の奨学生に「納付金免除は2年目から」など虚偽情報を伝え請求書を送付、金銭を詐取した疑い。大学は同年7月、「重量挙部金銭不祥事」を公表。難波容疑者ら幹部は、少なくとも2023年12月までの10年間、同様の手口で保護者から徴収、部口座に振り込ませ私的利用を認め、被害額は5000万円超。一部は大学が返金済み。

重量挙げ部の内情と被害者の声

関係者によると、日大重量挙げ部は明治、法政、早稲田と並ぶ名門。世田谷区八幡山の寮で生活し、強い横・縦のつながりを持つ。高校好成績者へは大学側が授業料割引を提示し勧誘。被害者は裏切られたショックと、部に迷惑をかけたくない思いで悩む。日大は一連の事態を受け、難波容疑者を同月解雇、コーチを降格処分とした。

難波謙二容疑者が使用していたとされる高級外車 (日大重量挙げ部詐欺事件)難波謙二容疑者が使用していたとされる高級外車 (日大重量挙げ部詐欺事件)

難波容疑者の人物像

難波容疑者は山形県出身。日大経済学部卒業後、山形の中学校教員を経て指導者として日大へ。2002年4月生物資源科学部助教授、2011年4月教授に昇進。助教授時代から高級車を愛用し、逮捕直前まで高級外車を乗り回していた。「金回りがいい」と噂され、その出所が謎とされていたという。

まとめ

今回の難波容疑者逮捕は、日大で相次ぐ不祥事の一例であり、特に弱者である奨学生を狙った悪質な詐欺事件と言える。5000万円を超える被害額は深刻であり、大学側の責任も問われる。名門とされる重量挙げ部内部の闇が露呈した形だ。日大全体の信頼回復には、さらなる透明性と改革が求められる。

参考資料

参考:Yahoo!ニュース オリジナル