小室眞子さんの出産が一部メディアで報じられたのを受け、宮内庁は遅ればせながらその事実を認めました。しかし、その公表は遅れ、静かな形で行われた背景には、秋篠宮家の「複雑な事情」があったと見られます。現在、秋篠宮邸では悠仁さまの成年式に向けた準備が進んでいますが、この状況に対し、紀子妃殿下も日々心を痛められていると報じられています。
眞子さん出産報道を受け、思い悩む秋篠宮妃紀子さま
眞子さん出産、先行報道と宮内庁の初期対応
今回の公表に至る経緯は、小室眞子さんを取り巻く状況を象徴するかのようでした。米国コネチカット州で生活する眞子さんが、夫の小室圭さんと共にベビーカーを押す姿は、5月22日に「女性セブンプラス」が報じていました。しかし、同日に行われた宮内庁の西村泰彦長官の定例会見では、長官は眞子さんの出産に関して一切言及しませんでした。週をまたいだ5月27日の朝、「週刊新潮」があらためて長官に質問した際も、長官は「宮内庁が発表することではないですから」と公表を否定していました。
皇嗣職大夫会見での「お知らせ」
このような宮内庁の「静観」の姿勢が一転したのは、5月30日に行われた秋篠宮家の側近トップである吉田尚正・皇嗣職大夫の定例会見でした。この会見で、大夫は自らの側から「お知らせがあります」と切り出し、「(眞子さんに)お子さまがご誕生になりました」と述べたのです。しかし、出産時期や性別といった詳細については「伺っておりません」とし、秋篠宮ご一家がこの誕生を喜び、眞子さんとお子さんの幸せを願われていると伝えました。この公表の経緯について、大夫は「皇室を離れた方の事柄であり、静かな環境でお過ごしいただきたいと思っていたが、一部メディアで報じられたこともありお知らせすることとした」と説明しました。
公表が遅れた背景と秋篠宮家の意向
なぜ宮内庁は当初静観し、後になって報道を追認する形で公表したのでしょうか。ある宮内庁関係者によると、庁内では当初、秋篠宮さまの「静かに見守りたい」というご意向を踏まえ、公的な発表は行わない方針だったといいます。しかし、眞子さんの出産に関する報道が増加し、何も公表しないままだと不必要な憶測を招きかねないとの懸念が生じました。この状況を受け、秋篠宮さまにあらためてご判断を仰いだ結果、「出産した事実だけは認める」という結論に至ったとのことです。この関係者はさらに、眞子さんの結婚を巡るこれまでの経緯に鑑みれば、今回の出産を「皇室の慶事」として公的に扱うことはできない、というのが秋篠宮さまの強いお考えであったと述べています。したがって、今回の会見での発表は、宮内庁からの広報ではなく、あくまで「一部報道に対する事実上の追認」という形を取らざるを得なかったとしています。
今回の小室眞子さんの出産に関する宮内庁の公表は、一部報道を追認する形で行われ、その時期や詳細の非公表は注目されました。この対応の背景には、秋篠宮家が、眞子さんの結婚の経緯を踏まえ、今回の出来事を「皇室の慶事」として公的に扱わないという強い意向があったことが伺えます。この一連の経緯は、皇室を離れた元内親王である眞子さんに関する事柄の取り扱いにおける難しさと、秋篠宮家内部の複雑な状況を改めて浮き彫りにしています。