竹田恒泰氏、選択的夫婦別姓巡り「サザエさん」一家を例に反対意見 衆院法務委で

作家の竹田恒泰氏が6月10日、衆議院法務委員会に参考人として出席し、選択的夫婦別姓制度導入に反対する立場から意見を述べました。竹田氏は、国民的アニメ「サザエさん」に登場する家族を例に挙げ、制度導入による社会的な不便さやコスト、そして少子化への影響など多角的な視点から問題点を指摘しました。

「通称使用拡大で対応可能」との見解

竹田氏はまず、選択的夫婦別姓の導入を求める声に対し、実際に困っている人々への対応は「通称使用の拡大や法整備で乗り越えていける」との考えを示しました。きめ細やかな対応を行うことで、現状の問題点は解決可能であり、新たな制度を導入する必要はないとの見解を強調しました。

竹田恒泰氏が衆議院法務委員会で選択的夫婦別姓について意見陳述竹田恒泰氏が衆議院法務委員会で選択的夫婦別姓について意見陳述

少子化加速と子どもへの影響を懸念

また、竹田氏は選択的夫婦別姓の導入が「少子化を加速する」と主張しました。結婚を決めたカップルが、次に夫婦どちらかの姓を選ぶか、あるいは別姓とするかで悩むこと自体が「障壁になる」と指摘。さらに、子どもへのアンケート結果に触れ、家族内で姓が異なることを「ほとんどイヤだと言っている」とし、選択的夫婦別姓は実質的に「強制的親子別姓」となると断じました。

「サザエさん」一家を例に不便さ強調

特に注目を集めたのは、「サザエさん」一家を例に挙げた説明です。竹田氏は、もしサザエさん一家が夫婦別姓を選択していた場合、「磯野波平、石田フネ、石田カツオ、石田ワカメ、石田サザエ、フグ田マスオ、フグ田タラオ」のように家族内で複数の姓が混在することになると説明。これにより「表札もかけられないし、磯野一家ということもできない」と述べ、日常生活での具体的な不便さを訴えました。最後に、もし何らかの不便があるならば、制度全体を変えるのではなく、多くの人が不便を感じないよう既存の制度に手を加えるべきだと締めくくりました。

竹田氏の発言後、インターネット上では「礒野一家」がトレンド入りするなど大きな反響を呼びました。なお、「サザエさん」では、マスオさんと結婚したサザエさんはフグ田姓を名乗っており、これは夫婦同姓の形です。磯野家とフグ田家は二世帯同居という設定です。

Source: https://news.yahoo.co.jp/articles/ab0b712b03c8a470959b068c494e57f4fd8f4ed6