井ノ原快彦(49)主演のテレビ朝日系ドラマ「特捜9 season7」が6月11日に最終回を迎え、放送終了後にはSNSで「特捜9」がトレンド入りするなど大きな反響を呼んだ。特に、故・渡瀬恒彦さん演じる役柄へのオマージュが多くの視聴者の感動を誘った。
シリーズの歴史と豪華キャスト陣
本作は、前身である「警視庁捜査一課9係」から数えて通算20作目となる人気刑事ドラマシリーズのファイナルシーズンだ。井ノ原快彦演じる浅輪直樹を中心に、羽田美智子、吹越満、田口浩正、深川麻衣といったお馴染みの特捜班メンバーが集結。さらに、他部署からの参加者として向井康二、津田寛治、原沙知絵、そして家族役の中越典子、遠藤久美子、畑野ひろ子ら、豪華キャストが脇を固めた。過去の特捜9メンバーだった山田裕貴や中村梅雀も登場し、シリーズの集大成を飾った。
最終回の複雑な事件と過去への言及
最終回では、「特捜9」への密着取材で訪れたAD九野優樹(岡部ひろき)の謎めいた行動が物語の軸となった。久野は、「特捜9」がかつて「9係」と呼ばれていた過去を知り、その歴史を独自に探り始める。彼の動機の背景には、20年前に久野の母親が「9係」のある刑事に助けられたという出来事があった。久野の調査が進むにつれて、特捜班のメンバーも自身の過去と向き合うことになる。
人気ドラマ「特捜9」を放送するテレビ朝日社屋の外観
クライマックス、渡瀬恒彦さんへの感動的なオマージュ
物語のクライマックス、事件が解決した後のラストシーンが特に視聴者の心に響いた。井ノ原演じる浅輪直樹が部屋に一人残され、一つの段ボール箱に目が留まる。その箱には、2017年に亡くなった名優、渡瀬恒彦さんが演じた「9係」時代の係長・加納倫太郎の思い出の品々が大切にしまわれていたのだ。
浅輪は、倫太郎が生前愛用していたそば打ち道具や、倫太郎がそばを作る場面、そして倫太郎と家族たちの写真などを手に取り、在りし日の係長に思いを馳せる。箱の中から出てきたそばの袋には、賞味期限として「2017年4月12日」の日付が記されていた。この日付は、渡瀬さんが亡くなったことで「9係」が終了し、新シリーズ「特捜9」がスタートした記念すべき初回放送日と一致しており、憎いほど粋な演出として視聴者の涙を誘った。
エンドロールでは、出演者の一人として「渡瀬恒彦」さんの名前がクレジットされ、シリーズを通して貢献した偉大な俳優への敬意が改めて示された。
視聴者からの熱い反響
この最終回の演出に対し、SNS上には視聴者からの感動の声が溢れた。「渡瀬恒彦さんを登場させてくれてありがとう」「渡瀬恒彦さんを出してくるのは反則、ほんまに泣かせにきとる」「この感動的なシーンを考えた方に心から拍手を送りたい」「渡瀬恒彦さんからバトンを受け継ぎ、座長として特捜班をまとめ上げたイノッチ、本当にお疲れ様でした」など、感謝や称賛、感動のコメントが相次ぎ、「特捜9 season7」の有終の美を飾った最終回は、多くのファンの記憶に残るものとなった。
参考資料:
- Yahoo!ニュース (日刊スポーツ)