「コンロ、浴槽、玄関、冷蔵庫はいらない」――。近年、Z世代の間でミニマル志向の一人暮らしがトレンドとなっています。では、彼らが「絶対に必要」と考えるものは一体何なのでしょうか。街頭での調査から浮かび上がってきたのは、「2WD」と呼ばれる必須アイテムでした。この「2WD」とは、Z世代の一人暮らしにおける新たな「三種の神器」と言えるものです。
Z世代の一人暮らし必需品「2WD」について街頭インタビューに答える様子
第一のW:生活の基盤となる「Wi-Fi」
Z世代が挙げる「2WD」の最初のWは「Wi-Fi」です。多くの若者から「これがないと生きていけない」「絶対必要。No Wi-Fi, No Life」「たくさん携帯を使うから、ないと困ります」といった声が聞かれました。スマートフォンを日常的に多用し、情報収集やコミュニケーション、エンターテイメントの中心とする彼らにとって、安定したインターネット環境はまさに生命線と言えます。家の中で自由にデータ通信を行うためには、高品質なWi-Fiが欠かせないのです。
第二のW:水分補給の新常識「ウォーターサーバー」
2番目のWは「ウォーターサーバー」です。プレミアムウォーター株式会社の広報担当者によると、近年20代単身世帯の契約が顕著に増加しており(昨年から約7パーセントアップ)、利用しやすいコンパクトなデザインやボトル交換が容易な下置きスタイルサーバー、デザインを重視する方向けのサーバーなど、多様なニーズに応じた製品が登場しています。食事の際の飲み物も「水一択」「一番手軽」「味が混ざっちゃうのは嫌だ」「ご飯が美味しいからそっち(水)で食べる」といった理由から、「水」を選ぶという声が多く、神戸国際大学経済学部の中村智彦教授の調査でも、大学生の6割以上が食事中に水を好むと回答しています。手軽に美味しく安全な水が飲めるウォーターサーバーは、Z世代のライフスタイルにフィットしていると言えるでしょう。
D:受け取りストレスを解消する「宅配ボックス」
最後のDはDelivery Box、「宅配ボックス」です。街の若者からは「防犯もできるのでいいと思います」「いちいち再配達の電話するのがめんどくさいな」「オートロックついていると置き配ができないんですよ。宅配ボックスがあると自分で仕事帰りに入力して出せばいいだけなので、ありがたいな」といった意見が出ました。オンラインショッピングの利用が広く浸透し、自宅で荷物を受け取る機会が増えた現代において、時間や対面でのやり取りを気にすることなく荷物を受け取れる宅配ボックスは、利便性と防犯性の両面からZ世代にとって不可欠なインフラとなりつつあります。特にオートロック付きマンションなど、置き配が難しい環境では、その重要性が増しています。
これらの「Wi-Fi」のW、「ウォーターサーバー」のW、「宅配ボックス」のD。これら「2WD」こそが、現代のZ世代が一人暮らしにおいて「三種の神器」と呼ぶべき、最も重要視しているアイテム群なのです。生活の基盤となる通信、健康維持のための水分補給、そしてスムーズな荷物の受け取り。これらが、ミニマルながらも快適でストレスの少ない一人暮らしを実現するための鍵となっているようです。
出典: 『ABEMA的ニュースショー』、神戸国際大学経済学部 中村智彦教授の調査、プレミアムウォーター株式会社広報宣伝部