鹿児島県では、現在、大雨特別警報が発表されています。これは警戒レベル5に相当し、何らかの災害が既に発生している可能性が非常に高く、命の危険が差し迫っている状況です。住民の皆様は直ちに身の安全を確保するよう強く求められます。土砂災害に最大級の警戒を払い、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫にも厳重な警戒が必要です。
記録的豪雨の背景と現状:九州南部を中心に
低気圧が千島近海を北東へ進み、本州の南岸や九州北部を通る前線が華北に伸びています。この前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むことで、大気の状態が非常に不安定な地域があります。特に九州南部では、雷を伴う猛烈な雨が降り続いており、8日明け方までの24時間降水量は500ミリを超えました。これは8月の平年1か月の降水量の2倍近くに達する記録的な大雨となっており、一部地域では土砂災害の危険度が極めて高い状態です。
8日午前6時までの24時間で記録された降水量の分布図。九州南部で特に記録的な大雨を示している。
全国的な大気不安定と今後の雨の予測
北日本から東日本の上空約5500メートルには、氷点下9℃以下の寒気が流れ込んでいます。低気圧や前線への暖湿流、上空の寒気、日中の気温上昇の影響で、西日本から北日本では10日にかけて、大気の状態が非常に不安定になる見込みです。これまでの大雨により、地盤が緩んでいる場所や増水している河川があり、土砂災害や洪水災害の危険度が高まりやすい状況が続いています。
8日午前6時30分時点での大雨による土砂災害や洪水危険度を示す全国マップ。特に九州南部で危険度が高い。
予想される雨量と線状降水帯のリスク
九州南部と九州北部では、10日にかけて雷を伴う非常に激しい雨が降り、大雨となるでしょう。線状降水帯が発生した場合には、局地的にさらに雨量が増加する恐れがあります。線状降水帯発生の危険度が急激に高まる可能性のある地域と期間は以下の通りです。
- 九州南部(宮崎県、鹿児島県(奄美を除く)):8日昼前にかけて
今後24時間の予想降水量を地域別に示す予測図。九州南部と北部で特に激しい雨が予想される。
8日午前9時時点の雨の予想範囲と降水強度を示す天気図。線状降水帯の発生が懸念される地域も表示。
警戒を要する地域と災害への具体的な対応
鹿児島県に発表中の大雨特別警報は、「これまでに経験したことのないような大雨」を示しています。災害が既に発生している可能性が高く、命の危険が迫っているため、直ちに安全を確保することが最優先です。
鹿児島県に出されている大雨特別警報の地域と土砂災害警戒情報を示す地図
- 鹿児島県:8日昼過ぎまで土砂災害に最大級の警戒をしてください。9日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要です。
- 北日本・東日本:8日は土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水にも警戒してください。
西日本から北日本では、落雷や竜巻などの激しい突風にも十分注意してください。発達した積乱雲の接近兆候がある場合には、直ちに頑丈な建物内に移動するなど、安全確保に努めましょう。また、降ひょうの恐れもあるため、農作物や農業施設の管理にも注意が必要です。
大雨災害が迫った際に取るべき行動を案内するイラスト。命を守るための具体的な行動が示されている。
まとめと行動のお願い
記録的な大雨が続く地域では、災害の危険度が非常に高まっています。特に大雨特別警報が発表中の鹿児島県では、命を守るための行動が緊急に求められています。最新の気象情報や自治体からの避難情報に細心の注意を払い、ご自身の命、大切な人の命を守るための適切な行動を速やかにとってください。
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