インド西部の都市アーメダバードで、英国へ向かっていたエア・インディアの旅客機が離陸直後に市街地に墜落した。このエア・インディア機墜落事故により、乗員・乗客ら240人以上が死亡し、過去10年間で世界最悪の航空事故となった。
墜落現場の詳細と地上への影響
警察によると、墜落した機体は州の医科大学の宿舎に直撃した。昼食の時間帯だったため、宿舎の食堂にいた多くの医学生が巻き込まれた可能性があると報じられている。
2025年6月12日、インド西部アーメダバードでのエア・インディア機墜落現場の映像。事故機の残骸。
生存者情報
少なくとも乗客の中から1人の生存者が確認されている。その男性は、離陸した直後に大きな音を聞いたと現地のメディアに語った。警察幹部は、生存が確認された乗客は非常口の隣の座席にいたと述べ、病院には他にも生存者がいる可能性に言及した。
死者のうち、機内にいた人数と地上にいた人数は、現時点では明らかになっていない。
事故機の情報と搭乗者の内訳
事故を起こしたのは、ロンドン郊外のガトウィック空港に向かっていたエア・インディア171便。機体はボーイング787-8型ドリームライナーだった。搭乗していたのは乗員・乗客合わせて242人。乗客の内訳は、インド国籍169人、英国43人、ポルトガル7人、カナダ1人で、大人217人、子ども11人となっている。
管制との交信
管制当局によると、同機は現地時間午後1時39分(日本時間午後5時9分)に離陸したが、直後に緊急事態を示す「メーデー」を発信した後、その後の応答はなかった。
テレビで放映された映像では、飛行機が住宅地の上空を飛行した後、画面から消え、直後に巨大な炎が上がる様子が確認できる。
ボーイング787の事故歴と関連情報
データベースによると、2011年に商用運航を開始したボーイング787型ドリームライナーの墜落は、これが初めてとなる。墜落現場となったアーメダバードは、インドのモディ首相の故郷であるグジャラート州に位置する。
この事故を受けて、米国株式市場ではボーイングの株価が下落した。
まとめ
今回のインド西部アーメダバードでのエア・インディア機墜落事故は、多数の犠牲者を出し、世界の航空業界に大きな衝撃を与えている。事故原因の特定に向けた詳細な調査が今後本格的に進められる見通しだ。
参照
ロイター